2008年07月

2008年07月21日

NCEの新製品

NCE Power Cab NCEはDCC製造各社の中で最右翼である。製品は手堅く、ハイエンドの製品を作っていた。

 しばらく前、このPower Proを発売した。実売価格は驚くべきことに150ドル弱である。軽いので郵送料も知れているから、日本からでも買いやすい。電流値は最大2Aくらいてあるが、筆者の車輌の走行およびポイント切り替えには十分である。

 独立した電源トランスが不要で、100Vから240Vまで使える小さなDC電源が付属している。この本体の機能は通常型のPro Cabと同等で、なおかつ小さな電源も内蔵している。6芯のケーブルでジャックにつながれる。普通は4芯であるから、残りの2本で2A弱の走行電流を受け持っているのだろう。

 さらに60ドルくらい出せば、3A型にグレイド・アップ出来る。3A出力のブースタというものを買い足すわけである。ほとんどの人はそれで十分であろう。もっと出力が必要であれば、それをさらに買い足せばよい。いくらでもつなぐことが出来る。

 このPower Proの発売でDCC人口がかなり増えたようだ。この価格なら、欲しくなる人が増えて当然だ。HOの完成品を買うと、DCC仕様になっているので、それを運転するのに必要だということが大きい。
 また、レイアウトの本線用にはすでに持っていても、試運転に使用したり、筆者のように、可般式モジュールの付属品としての購入が多いようだ。普及したと云えども、DCCがない場所でのデモ運転には必要だからだ。


2008年07月19日

Nagasue's Stationary Decoders

Nagasue's Stationary Decoders 最近組立て式レイアウトに夢中になっている。そのポイントマシンを制御するDCCデコーダを紹介したい。

 前述のように、分岐モヂュールの有効深さが25mm程度しかないので、スロゥモーション・ポイントマシンは採用不可能である。背の低いものは、ツイン・コイル型しかない。引き出しの中を捜すと、いくつか発見できたし、追加分をe-bayで落札することもできたから、必要数は満たせた。さて、それらを駆動するためには大電流を流せる電源が必要であり、なおかつ、それを瞬時に放電させるにはスウィッチの容量も問題である。多分すぐ焼けてしまうであろうと思われた。

 筆者は大容量キャパシタに溜めた電荷を放電させるタイプが好きである。半導体のスウィッチを使えば焼けることはないが、その回路構成を考えると頭が痛かった。そこで永末氏のデコーダを薦められたのだ。このデコーダの優れているところは、線路を流れているDCC電流を少しづつ拾ってキャパシタに充電するところである。アイデアはすぐ思いつくが、実行は難しい。さらにそれを倍電圧検波して端子電圧を最大限上げている。Q=CVだから、電圧上昇の効果は目覚しい。強力にポイントマシンを動かしてくれる。また、ルート・コントロールの時は、1台あたり最大4つまで順次パチン、パチン、パチンと動かしてくれる。このあたりの作動状況は、見ていて楽しい。

 充電電流は僅かに100mA程度である。小さな電源を使っていたとしても、走行中の列車の速度が落ちることもない。大変よく出来た製品である。

2008年07月17日

続 Back EMFフィードバック付きパワーパック

Back EMF 永末氏がどうしてこのようなパワーパックを発売したかという経緯は興味深い。
 DCCがある程度浸透して来ると、DCCを採用したいのに、それが出来ない顧客が発生する。それはZゲージを楽しむ人たちである。
 車輌が小さく、各動力車にデコーダを積み込むのはどう考えても無理である。また、車輌が小さくメカニズムには設計上の制約があり、低速で滑らかに動かすことが難しかった。

 Back EMF{逆起電力}を測定しフィードバックできれば、それは超低速で一定速度の走行を保証することである。要するに、Back EMFフィードバックつきのデコーダを手元で動かしているわけである。これらは、Zゲージのクラブからの要請で作られたものだそうだ。

 先日、T氏の古いHO機関車を動かすところを見て、その作動の確実さには正直なところ、舌を巻いた。

 おそらくほとんどの方が、その存在をご存知ないと思い、ここに紹介した次第である。DCCにすると、多重制御が出来るということはよくお分かりになっていらっしゃるとは思うが、DCCでは低速での定速運転が容易に出来ることはご存じない方が多い。

 このパワーパックを使用すると、DCCデコーダ搭載後のBack EMFの効き目を事前に知ることができるという点でも効果がある。もちろんBackEMFのフィードバックの効き目は多段階で設定できるから、実験には便利である。

現在市場で入手できるパワーパック中、最高の性能を持っていることは間違いないと思う。

     

2008年07月15日

Back EMFフィードバック付きパワーパック

 Nagasue's BEMF Throttle 永末氏の新製品のBack EMFフィードバックつきのパワーパックの作動状況を見た。予想はしていたが、実力を目の前で見せられると、かなりの迫力である。

 簡単に説明すると、今までは多少構造的に問題のある旧型の機関車が低速で走らないのは、仕方がないとあきらめていたが、これを使えば難なく毎秒5mm以下で走らせることが出来る。しかも正確にその速度を保つことが出来る。

 この装置では、下記のような手順を毎秒100回以上も行う。 
.癲璽燭枠電機でもあるので、パルスを送ってモータが回り、その慣性で回り続けている間に発生している電圧を測定する。
発生した電圧を元にモータの回転数を算定する。その回転数が予定よりも少なければ、より長いパルスを送ってモータの回転数を上げる。
もし少なければ、パルス幅を減少させる。
ず禿戰癲璽寝鹽梢瑤鯊定する。

Back EMF この図は模式図であり原理を表しているだけである。モータ回転数を表す緑の部分は電圧である。それが少なければ、次のパルスを長くしていることがお分かりいただけるはずだ。

2008年07月13日

ポイントの駆動方式各種

Bob's layout 2 日本ではお目にかかったことが一度もないが、アメリカでは時々見かける方法にワイヤによる駆動がある。この写真の緑の部分に頭が黒いノブが見える。押した状態では赤が見えるが、引くと白の部分が出てくる。
 定位と反位を表しているわけだ。それがワイヤにつながっている。10mm位の出し入れで転換される。

 車のアクセル・ワイヤを使うとよいという記事は、古いMRで見かける。この装置はフログの極性切替スウィッチ内蔵で、ひとつ13ドル弱もする。価格はモータ方式とさほど変わらぬが、この種の方式は意外と根強い人気がある。

 筆者の手元には、長さ5mほどのワイヤーが何本かある。何に使うかは不明だが、多分トラックの荷台ドアを運転室から開くための物ではないかと思う。友人がもって来てくれた。長さの割に滑らかに動くので、何に使うか思案中である。

 30年ほど前に興味があったのは空気圧で動かす方法である。これはシリンダとピストンの組み合わせで、音もなく動くところが面白い。手元のシリンダ内のピストンを動かすと、遠くで多少の時間的遅れをもって作動するのを見るのは楽しい。また、コンプレッサで作った高圧空気を使うとかなりの速さで作動した。一方向は空気圧で作動し、戻りはバネにする例が多かった。

 シリンダ、ピストン、パイプいずれも経年変化で劣化していくので、2,30年程度しか使えないだろうと思った。その点、ワイヤで直接駆動する方法は、メインテナンスは要らないし壊れることもなさそうである。

 

2008年07月11日

続 他のStall Motor方式

 ストールという言葉はあまり日本では縁のない言葉のようだが、日本語の中に入り込んでいる。エンストという言葉がそれである。
 Engine Stall、まさにエンジンが止まることである。回転していたものが止まることを指す。ちなみに、エンジンが故障することをエンコと言った。アメリカのガソリンのブランドにEncoというのがあったが、そこでは一度もガソリンを入れなかった。

 高効率の小出力モータであれば、ポイントの駆動の目的に合うわけであり、世界中ではいろいろなタイプのストール・モータ方式がある。

 アメリカではこのタイプも用いられている。
 中身はどれも大差ないが、この説明書中、フログへの給電を3PDTスウィッチで切り替えているのは興味深い。
 スウィッチマシンに信頼性があれば、トングレイルは確実に動くわけだから、手元のスウィッチで切り替えても問題は起こらない(だろう)。

 筆者は、トングレイルの切り替えで作動するマイクロ・スウィッチを採用している。動かなければ、切り替わらない。ここの極性が正しく切り替わらなければ、側線から出るときにショートするわけだから、危険を察知することが出来る。
 本物のようにリピータがあればもっとよいのだろうが、そこまでの余裕はない。

 モータ以外には、遠隔地のポイントを動かす方法はないのだろうか。

2008年07月09日

他のStall Motor方式

Hankscraft Motor 筆者のレイアウトにはもうひとつの方式のストール・モータがある。それはこの形で、まさに機械部品である。これは前述のエアコンのダクト締め切り用などに使われるモータである。中には多段のスパーギヤが組み込まれていて、出力軸からは回し難い。

 実はこの件で、ひとつ失敗がある。ストール・モータとは言え、電流が流れ続けるのは面白くない。この機種では外部に1kΩ位の抵抗を直列に入れる。それが温まるのは少々腹立たしい。逆転は困難だから、ある程度の時間電流を送って、そのあとは遮断してもよいだろうと考えたのだ。作動てこを長いバネで作って、それがたわんで、尖端レイルを押し付けているのだから間違いはあるまいと思ったのだ。

 DCCでは通電時間は0.1秒から無限大まで自由に通電時間が設定できる。そこで10秒を選んでおいたのだが、それが大事故を引き起こした。

 少しずつモータが逆回転して、尖端レイルに隙間が開いたのだ。長大列車の先頭から30両くらいが脱線して、かなりの被害が出た。連結器はいくつかねじ切れ、隣のポイントまで壊してしまったのだ。大切なことは、くだらぬことをケチらないことである。その後は当然のことながら、常時通電にした。

 10mA くらいで動くモータは探せばいくつかある。ジャンク屋で見つけたモータはギヤヘッドつきで5mAでも動く。1.2kΩ位の抵抗を直列にして作動させている。小さくて都合がよい。

 ストールしているときにはモータは単なる導体であり、ほとんどの電圧は抵抗に掛かっているから、(僅かながら)熱くなるのは抵抗である。モータが焼けると思われる方は意外に多いが、全く問題ない。  

2008年07月07日

Tortoise Switch Machine と信号機

Tortoise and signal lights いつも電流が流れていることを応用すると、信号機を点灯させることが出来る。

 この図では上のスウィッチで反転する電圧が掛かる。するとモータは作動し、定位置で止まる。その後は18mA流れ放しになるので、LEDが点灯する。極性の反転により、緑が点いたり、赤が点いたりする。モータ作動中はLEDは暗くなる。それも実感的である。

 LEDは2箇所描いてある。上の方はパネル上で切り替え方向を示すものである。パネルがない時には下の方だけになる。実に簡単で、必然的に信号機を付けたくなる。

 実は筆者のレイアウトにはDCCで16.0Vを流している。12Vでもよかったのだが、この種の仕事をさせたいので4Vを余分に掛けてあるのだ。LEDのスレシホールド電圧があるので、直列にするとLED1つに付き2Vの降下がある。信号機は両面に付く場合があり、それで4Vを見越したわけだ。

 実際には、このトータスは8Vでも作動するので問題はなかったのだが、あまりにも遅いのでこのようにした。

 

2008年07月05日

Tortoise Switch Machine

TortoiseGear Train トータスとは亀のことである。トートイスとは読まない。亀のようにのろい動作をするということで名づけられた。内部はこのような構造である。patentも取っていて当分は安泰であろう。



Big Gear and LeverSlide Contacts ラベルがケースの継ぎ目に貼ってあり、「これを剥がすと保証が無効になる」と書いてあるがかまわず剥がしてみた。効率のよいスパーギヤのギヤトレインで、最終段には、かなり半径の大きなギヤの一部を用い、それを駆動の腕としていた。賢明な設計である。メインテナンス・フリィで永く使えるであろう。おそらく、本体のプラスティックの寿命まで、何の問題もなく作動するであろう。

 この製品を作っている会社Circuitonは、素人の模型人であったが製品が徐々に浸透し、このトータスで名を挙げた。製品はアナログの時代のものが多い。しかし、このト−タスはDCCでも何の問題もなく使える。

 これにDCCでの付加機能を与えるためのHare(ウサギ)というものもある。これは他社が出しているが、走行方向を検知して、ポイントを割り出さないように自動的に切り替えるものである。すなわち、リヴァース・ループなどのポイント自動切換えに役に立つ。複雑な渡り線の切り替えにも有効であろう。興味深い製品である。



2008年07月03日

リミットスイッチ型ポイントマシン

最近のポイントマシンは、スロゥモーション型が主流である。本物の電動式と同様にゆっくりと尖端軌条が動く。音が静かなので、遠くからでは切り替わったことが分からない。すなわち、信号機をつけないと事故の元である。
 このスロゥモーション型には方式が二つある。

 リミットスイッチ内蔵型でネジの限界までいくと自然に切れ、逆転させると戻ってくるタイプと、極めて低い電流のモータで限界まで行って、そこで動かなくなってしまうタイプである。 このタイプのメーカはいくつかある。どれも機構がそれほど簡単と言うわけでもない。メカニズムが経年変化したり、埃が詰まったりすると動かなくなる。

 ,離織ぅ廚蓮筆者の経験ではネジの潤滑油がプラスティックを変化させたり、接点が曲がったりするので、3年に一回は点検しないといけない。

 △離織ぅ廚任蓮△泙左両磴狼こらない。この種のモータの信頼性は高い。
 これはstall motorと呼ばれて、アメリカで民生品として大量に使われている。
 どこに使われているかと言うと、エアコンのダクト、冷温水の配管の遮断用である。

 エアコンのダクトは冷温風を吹き出すが、その部屋が使われていないときは遮断したいこともある。この種のモータで羽根を動かし、限界まで行って止まっていてくれると、メカニズムとしては極めて簡単になる。故障がないであろう。
 冷温水を通すファンコイル・ユニットの通水を遮断する弁の駆動にもこれが用いられている。これは、40年以上前から存在している信頼性あるメカニズムである。

 Stall(停止)しているときの電流値は12Vで16mA程度である。すなわち、0.2W程度の発熱があるが、触っても感じない程度である。作動時は6mAくらいである。1Aの電源で50台以上の電力をまかなえるのだから、模型用としては最適である。

2008年07月01日

ポイントマシン

Kemtron Twin-Coil Switch Machine by Kyodo ポイントを遠隔操作するには、ポイントマシンが必要である。昔はTwin-coil型のポイントマシンが主流であった。二つのコイルに交互に通電すると、軟鋼製のプランジャが行き来し、スプリングの張力による死点を乗り越えてどちらかに落ち着くというタイプである。
 動作音が大きいが、遠くからでも作動するのが分かり、妙な安心感があった。今回大急ぎで作っている組立て式線路の、分岐モジュールの内部の有効高さが25mmしかないので、昔のKemtron製のポイントマシンが最適であった。背の高さは22mmしかない。これも協同ライト商会が製作輸出した製品である。30年ほど前、現地価格で2ドル半であった。いくつか持っていたが、今回の必要数を満たせなかった。E-bayのオークションで気長に待つことにした。新品を12個手放した人が居たので、それを安値で落とすことが出来た。幸運であった。
 接点がいくつか付いていて、ポイントの切り替えに応じて給電方向を変えられるようになっている。また、信号用の小さい接点もDPDTが付いている。

 Twin-Coilタイプであると、通電した瞬間の衝撃でひっかっているゴミが飛ばされるのか、いつまでも調子がよい。しかし、トングレイルあたりのハンダ付けが外れることがある。これはハンダの疲労に基づくものである。衝撃の掛かるところには銀ハンダを使うべきである。
 


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