2007年08月

2007年08月31日

Monarchの自動連結器

Monarch Coupler OpenMonarch Coupler Closed Kadeeの連結器が主流になって久しい。ケイディではない連結器をつけている車両を探すのが難しくなってきた。  All-NationMonarch社の自動連結器を付けている。

 
 筆者は連結器を集めている。自動連結器に限っても、いろいろなものがある。アメリカではモナークが有名である。ケイディが出てきた1970年ころまでは、モナークをつけていることがステイタスであった。

 当時はモナークでなければ、自動連結が出来なかったのである。ケイディはまだまだ粗悪品のレベルで、信用がなかった。当時のケイディは後ほど紹介する。

 左の写真は開放した状態、右は閉じた状態である。ナックルの奥に弱いスプリングがあり、キィが抜けると、パチッという音がしてナックルが開く。新品を袋から出した状態で、バリが付いているのはお許し願いたい。

Monarch Coupler Side View 連結するときは、本物の様に片方が開いていればよい。押し込むとキィがストンと落ちる。ここがモナークの良いところで、極めて細い線で出来たバネがキィを下に引っ張っている。すなわち、天地が逆になっていても正しく作動する。だから、走行中の振動でキィが踊って抜けることはありえない。信頼性が高いのである。

 はじめ見たときは、よくある「可動ナックルです。」という程度のものかと思ったが、意外にも長大編成を牽いても全く事故がないことを確認した。

Monarch Coupler Bottom View 開放するには上からキィを引き抜いてもよいが、付属のテコで下から押し上げてもよい。このテコは、針金を丸めたところ(45度傾いている黒い部分)をねじると、その先端がキィを押し上げる。開放テコは本物と同様、側面から動かす。

 実に賢いつくりで、こればかりで編成した列車の運転も楽しかろうと思う。ちなみに、ケイディモナークと連結が可能である。

2007年08月30日

All-Nationの台車

D-hole and Journal BearingAll-Nation Truck Journal 台車の組み立てで、特筆すべきことがある。オイルレス・メタルが入っているのだが、その方向が指定されている。

 普通、この手の球状のオイルレス・メタルはどの方向に嵌めてもよい。どこにもフラットな面などないからだ。ところが、この軸受けメタルには一箇所平らな面がある。

 台車枠の軸穴にも、それと嵌合するほんの小さな平面がある。するとその穴に軸受けメタルがぴたりと入る。台車をひねると、その平面が軸受けメタルの回転を阻止しつつ、球状のメタルを上下にひねることが出来る。

 フラットな面が無いと、球の表面全体が滑ることになる。滑らないように外の嵌合をきつくすると、台車のひねりに対する摩擦が大きくなる。遊びがあると軸が廻らず、外が廻ってしまうことにもなりかねない。それは避けたい。

 球の回転を阻止すれば、台車のひねりに対する抵抗を小さくでき、他に問題が起こらない、ということだろうと推測する。

 組上げると、軸は滑らかに回転し、台車は実に滑らかにひねられる。

 バネなしのEqualizingであるが、なかなか調子が良い。床板が薄いベークライト板であるので、それが減衰力あるスプリングとして機能しているようだ。重い車体がレイルの凹凸に良くなじむ。バネつきの車両と比較しても遜色のない走りである。

2007年08月29日

続 All-Nation F3

 All-Nation F3 台車枠裏側 台車枠の裏を見てみよう。車輪が当たる上半分は半月状に掘り込んである。これは何のためであろうか。台車はイコライズされていて、各台車枠は回転自由である。ひねると車輪が当たる可能性が大きいところは、あらかじめ深く削ってあるのだ。車輪には球状のオイルレス・メタルがはめ込まれるので、台車のひねりに対応する事が出来る。台車の端梁は、ぴったりはまるように作ってあるので、ひねったときに外れることは無い。

 模型の車輪は実物より厚いので、その分の逃げを必要としている事は言うまでもない。

 台車の組み立て説明書には、「この台車は極めて精密であり、ガタつきがないように設計されている。ヤスリでバリを取る時には、穴の内側を削ることがないようにされたい。」とある。たいした自信である。実際に組み立ててみると、全てが精密に組み上がるからすごい。

台車端梁1台車端梁2 これらの写真をご覧になるとよくお分かり戴ける。左右に細いネジ廻しを差し込んで、ひねりを与えたところである。見事に端梁は台枠の回転になじんでいる。このような構造の台車は他に例を見ない。ガタがあると、端梁は落ちてしまうだろうから、精密さが確保されていないと不可能である。本物にはありえない構造だが、線路へのなじみがよく脱線しにくい。音も静かである。

 ブレーキ・シュウが車輪と同じ面上にある。これも特筆すべきことの一つである。ほとんどの模型の場合、ブレーキ・シュウはかなり外側にある。それが、その模型を玩具っぽく見せている原因の一つであることに、メーカは気づいていない。


2007年08月28日

All-Nation F3

All-Nation F-3 この写真をご覧になるとその精密さがお分かりになるだろう。50年以上前にこのような模型が大量生産されていた。リべットの大きさなどもよく吟味されているし、ルーヴァの様子も実物をよく観察して作ってある。

 窓の部分は裏から窓ガラスを嵌めるように、薄く作ってある。手すり部分は裏にガイド穴が用意されていて、それにドリルを入れれば自然に位置決めできる。

 キャブの部分は左右を逆ネジで締め付けて隙間をなくする。このあたりの発想は見事である。前照燈はボンネットの中に部屋が用意されていて、電球のついた板を嵌めるだけで完成だ。

All-Nation F-3 Roof 屋根のクーリング・ファンは、実に小気味よく作られている。その他の小物もよく出来ている。

 この時期の製品は、時間が来ると割れるということは無いはずだ。ダイキャスト・メタルの純度が上がったからだ。



Lionel 700E 戦前のライオネルのハドソンは素晴らしい製品であるが、最近は値段が付かないほど価格が下落しているという。製造後70年で、シーズン・クラックが始まったのだそうだ。

 一時期はコレクタの間で引張りだこであったが、もう欲しがる人はいないらしい。大事にしていたものが、箱を開けるとばらばらになっているということだ。全部ではないらしいが、そのようなことが起こり始めると、誰も持っていたくない。 

追記
 栗生弘太郎氏からAll-Nationの63年版カタログのコピーをお送り戴いた。車体の組立て台車の構造を示す写真である。ちなみにこの車体はF7。 (Sep.1,'07)

2007年08月27日

続 EMD F3

transmission この模型はブラス製ではない。筆者のコレクションで非ブラス製の機関車は珍しい。
これはAll-Nation HobbyというChicagoの模型屋が1952年から発売している長寿命の模型である。 50年以上も前にこのような細密なキットを出したという事は驚異的である。ダイキャストの型は精緻を極め、現代のCNCの工作機械で削り出したものと比べても遜色はない。

 当時はその動力伝達機構も含め、驚異的な模型であった。誰もが欲しがる高級な模型であったのだ。伝達機構の広告を見て伊藤剛氏が、「日本の模型がこのレベルに到達するまで一体何年掛かるだろう」とおっしゃった。

塗装すると素晴らしくなる。 ウォーム伝導ではあるが、そのドライヴ軸にモータ軸から平行に下ろすのに、発売当初はヘリカル・ギヤを使って音を小さくしていた。ギヤの材質も上下で異なり、耐久性と音の問題を解決していた。この図は伊藤剛氏による"Yard"誌挿絵。


 二つのウォームを結ぶ軸は、スプラインにして、トルクは伝えるが多少の前後動を逃がす設計になっていた。台車のひねりに因る軸距離の変動を吸収するので、音がしなくなる。異なる軸距離の台車にも対応する。

 1972年当時でもそのキットは定価250ドルもしていた。1ドル308円として7万7千円、日本からはとても買えない高価なキットであった。

 現在の価格はその1.5倍程度である。しかしB-unitはもう購入できなくなった。ダイキャストの型が壊れたのだそうだ。右側面がつぶれたという話だ。「左右を同時に見ることはないから、左側面を両方に付けたものでもよいだろう。」と言う。変な話だが、一理ある。

 長い年月が掛かったが、友人の助けで、A-B-B-A編成を安値で集めることが出来た

2007年08月26日

EMD F3 

EMD F-3 A&B EMDF3は1946年製造開始である。いわゆるブルドッグ・ノーズの一番よく売れた機関車である。これを見た非鉄道ファンの友人が、「逃亡者・リチャード・キンブルだ。」と叫んだことがある。その冒頭の事故の場面に出てくるらしい。それは60年代のTV番組で、最近の映画ではない。

 UPは、当初A-B-B編成を考えていたらしい。発注数から考えるとそうなる。ところが6000馬力(Big Boyと同等の出力)が必要となり、A-B-B-Aという編成が有意義と考えて、後にその編成にしている。

 EMDの567エンジンの評判はよく、他の機関車メーカの製品を寄せ付けなかった。

 いろいろな模型メーカがたくさんのversionを出している。天井のファンが高いもの、低いものがある。側面が網になっているものもあり、その分類は多岐に亘る。たくさんありすぎて、正直なところ、筆者にはよく分からない。

 雑誌にはよくPhase ,,靴覆匹箸いι週が見られる。ところが、この機関車をはじめとして、沢山の機関車の分類、履歴調べをしている友人によると、「あれは鉄道マニアが勝手に名付けたもので、EMDの履暦簿にはそのような分け方は無い。」ということである。

 EMDは車体全体で強度を保つ構造を採った。車体はトラス構造であり、外皮だけは構造材ではない。

2007年08月25日

Alco PA

Erie-Built & Alco PA Alco PAはV型16気筒2000馬力のプライム・ムーヴァを搭載している。これは4サイクルエンジンである。とても重い。

 発電機、駆動モータはGE製である。その点でもFM Erie-Builtと共通点がある。台車も、かなりの部分が共通である。
 
 Alco PAは、Erie-Builtに似ていると言われている。写真の左がErie-Built、右がAlco PAである。発表当初から、盗作だと非難されたらしい。並べてみると長さを少し延ばし、鼻をより長くして、よりスピード感を強調している。

 要するに、GEのErie工場に生産委託された製品を、受注者側がそれに似た物を作って売ったということである。

 商売の結果は、どちらもあまりうまく行かなかった。GE製の発電機の性能がよくなく、故障が続出したのである。これが元で、FMの機関車の商売は傾いたらしい。Alco PAも、EMDに比べて売れ行きは全く良くなかった。エンジンの性能も今ひとつであった。

 UPは、旅客機関車を全てEMD製に統一した。手持ちのFMPAはほとんどが売却された。売却先ではギヤ比を変更して貨物用にしたものが多い。

 EMDの2サイクルエンジンの優秀さは折り紙つきで、設計者の総合的能力の高さがそれに現れている。なんと、一部の顧客は、PAのプライム・ムーヴァをEMDの567エンジンに積み替えている。

PAの改良型のPA2PA3も出現したが、EMDの首位は揺るがなかった。

2007年08月24日

Prime Mover

 プライム・ムーヴァとは何かという質問を受けた。Primeとはラテン語の「No.1」という意味である。Moverは動かすものであり、現代語訳としては「原動機」ということになる。

 蒸気機関車には使わない。それ自身が原動機だからだ。製材工場内の据え置き式蒸気機関には使う。ディーゼル電気機関車、タービン電気機関車では、それぞれディーゼル・エンジン、ガス・タービン・エンジンを指す。

 アメリカやイギリスの本を見ていると、よく出てくる表現である。

精神的な原動力となる人物にも使う表現である。ある集団で中心になる人をPrime Moverというが、最近はあまり聞かなくなった。1970年代のアメリカではよく使われた。元々はこの世を創った「神」という意味であった。

 機関車の内容説明の文書には必ず出てくる。エンジンと言えば済むことなのに、どうしてこのような長い言葉を使うのだろうか。

エンジンにはさまざまな補機類が付いている、冷却水ポンプ、過給機、潤滑油ポンプ、燃料噴射ポンプ、これらはSecondary Moverと呼ばれる。

 それでは発電機(Generator, Alternator)、駆動用モータ(Traction Motor)は何に属するかというと、これらは動力伝達装置である。

タービン電気機関車の場合、補助動力用に小さい(といっても750馬力)のディーゼル・エンジンが載っている。これは補機類の駆動用と、機関区構内での低速移動用だそうだからSecondary Moverなのだろう。

2007年08月23日

続 EMD Eシリーズ

 EMDのEシリーズは、ダブル・エンジン(デュアル・エンジンとも言う)である。各エンジンは一つの台車を駆動していた。台車は3軸でA-1-Aである。すなわち中間の1軸は軸重軽減用であり、遊んでいる。

 新車のうちはよくてもそのうちに故障が起きるようになる。エンジンが二つあると、修理に出さねばならない確率が大きくなるが、五重連くらいで走らせることを前提にしていれば、さほどの問題は起きなかった。

 1972年以降は単エンジン大出力機への移行が意欲的に進められた。そのエンジンは645エンジンである。シリンダ・ボアを大きくしただけでストロークは変化していない。ターボ・チャージャをつけているので、音を聞くだけで分かる。掃気弁つきの2サイクル・エンジンである。

 力行時に、ギャイーンという音がする。独特のタービン音であり、日本では聞かない音である。おそらく、排気管に消音装置がほとんど付いていないからだと思う。ルーツ式の送風機が付いているタイプは、低速時、これまた独特なポコポコ音がした。送風機の音である。日産UDエンジンの音といえば分かる人は生きた化石?であろうか。 
 日産UDはGMの技術を買って小型化したものである。UDとはUni-Flow 掃気ディーゼル機関のことである。2サイクル機関であった。 

 ピストン径は230mmもある。これが900rpmも廻る。このあたりの数字もディーゼル誌を読んで知った。

 ディーゼル・エンジンはシリンダ直径に限界が無い。ガソリンエンジンの場合は直径が150mm程度で制限される。それは点火プラグからの燃焼伝播速度に限りがあるからである。ディーゼルの場合は燃料の自然発火なので、理論上燃焼室がいくら広くてもよい。舶用機関では、直径が2mもあるエンジンがある。

 また、4サイクルにする必要はなく、掃気がよく行われるように送風機があれば2サイクルでよい。したがって、ターボ過給が可能であれば出力は飛躍的に上昇する。

2007年08月22日

EMD Eシリーズ

 UPにはEシリーズがある。Cityシリーズの旅客列車の先頭に立つ機関車は1956年以降、全てEMDのEシリーズになった。

 E-8E-9が混在するらしいが、筆者には詳しいことは分からない。色々な書物を見ると、異なることが書いてある。

 E-8E-9の外見上の区別も、ほとんど分からない。ロットによって違うので、ヘッドライトが違うとか、砂箱蓋の形が違うという意見は、正しくもあり間違ってもいるだろう。

 中身は明らかに違っている。どちらもV12 567エンジンを積んでいるが、出力が違う。前者は1125HP×2、後者は1200HP×2である。

 567エンジンは一気筒の排気量が567Cubic-Inchから来ている。この体積は9299ccである。ということは総排気量は、111Litreである。 

 567エンジンは1938年ころから作られた60度V型エンジンである。ボアは8インチ半、ストロークは10インチの2サイクル・エンジンである。このころの吸気方式はルーツ式の送風機であったが、後にはターボ・チャージャを付けている。

 現在UPに生き残っている保存機の3台のE9は、オリジナルとは別のエンジンを付けている。保守上の問題で、V16 5671台に換装しているらしい。このエンジンはUPで広く使われているPrime Moverである。


2007年08月21日

ダイナミック・ブレーキを掛ける

 Steffes氏の本の中に、ダイナミック・ブレーキの効かせ方についての記述があった。Tom Harveyからも聞いていたことなので、極めて普遍的な話であろう。

 長大な貨物列車を牽いて、坂を越えていく。峠を越えると、そのまま下っていくが、この時各車両間の連結器には力が掛かっていない。隙間が空いている。

 そこで機関車だけに少しブレーキを掛ける。すると、貨車は前からズンズンと連結器の隙間を詰めていく。その衝撃はとても弱いものだが、体で感じることが出来るものらしい。

 全部の連結器が詰まった状態になったのを確認して、ダイナミック・ブレーキを効かせるのだそうだ。効かせ方は、当然最初は緩く、徐々に強くしていく。後ろから貨物列車がすごい勢いで押してくるのが分かるそうだ。

 ブレーキ・グリッドは赤熱し、放熱ファンは最高速で廻る。その音を聞いていなければならない。何かの故障でファンが止まれば、それはとんでもない事故の前兆だ。

 機関車のエンジンルームの上にはダイナミック・ブレーキ装置が載っている。そのファンも廻すようにした模型を作った日本のメーカがあった。さすがにアメリカの雑誌では酷評されていた。巡航時には動くはずは無い。さりとて、ブレーキを掛けたときだけ動かそうと思うと大変だ。

 筆者のDDA40Xの一台にはダイナミック・ブレーキが搭載されている。ブレーキを効かせたときは、サウンド装置のダイナミック・ブレーキ音が同期するようになっている。つまらぬ装置だが簡単に出来て楽しみを増加させる。いずれ、ファンも廻すように出来るだろうか。
 

2007年08月20日

続々 「ディーゼル」誌について

Kraus-Maffei  Hydraulic Diesel Engine そのころSouthern Pacific鉄道はKraus−Maffei製の液体式4000馬力機関車を、15両増備輸入している。1次試作車での不都合を克服しての、二次製造ロットである。

 この液体式ディーゼル機関車には、ダイナミック・ブレーキが付いている。電気式でなければダイナミック・ブレーキはありえないと考える御仁もあるが、この図面上でも明らかである。昨日のDE50にも付いていたはずである。

このダイナミック・ブレーキはVoith社製である。フォイト社は流体力学応用のタービン、羽根車などのメーカとして現在も盛業である。




Hydro-Brake SPの機関士だったSteffes氏の書いた本にも出てくる。ただし、オイルの温度上昇が激しく、効きが悪かったとある。多分そういう点を含めての改良型であったろうと思う。Steffes氏はオイル・クーラの増設を求めていた。ヨーロッパでは、いかに長大な勾配と言えどもその長さは知れている。SP路線での試用は、多くの教訓を残したに違いない。

 Steffes氏の本では、突然指名されてその機関車に乗り込んだら、本社の技師が乗っていて「手を触れるな。」と怒鳴られた話がある。「勝手にしやがれ!」と知らん顔をしていたら、助けを求めてきた、という結末だ。とても面白い本なので、ぜひ御一読をお勧めする。



Erecting Card 組立図を見ると、推進軸は台車の上まで行き、さらにもう一つの推進軸で伝達されている。しかも運転室の下を推進軸がくぐっている所が面白い。1960年代前半に、リヴァロッシでHO模型が発売されていた。アメリカ型ではあるがドイツ製の、興味深い形をしていた。

2007年08月19日

続 「ディーゼル」誌について

GE U-50 「ディーゼル」誌の切抜きを見ていこう。これまたUPの巨大機関車群である。3社の代表機種が出揃ったわけだ。

 GEU-50Dはそこそこの寿命を保ったが、Alco855Centuryはどういうわけか短命であった。

 この「ディーゼル」誌は、この種のニュースをずいぶん早く入手している。面白いことに、この雑誌が出て3月ほどすると、「模型とラジオ」誌に同じ写真が出ることが多かった。EMDDD35はそれで余計に印象を強く受けた。

Alco Century 当時、筆者は国鉄の技術者になりたかった。非電化区間の沿線に住んでいたため、蒸気機関車とガラガラゴロゴロというディーゼル車しか走らなかった。どの列車も遅く、たまに映画で見る外国の列車の素晴らしい速さと力強さにあこがれていた。

「ディーゼル」誌でDE50の建造計画を知った。かなりの期待があった。しばらくすると、その試験機がやってきて、その運転を見るチャンスがあった。今までに見たどの機関車より滑らかで力強かった。音も自動車のエンジンのように滑らかで、ガラガラという音ではなかった。あの機関車はどこに行ってしまったのであろう。一度しか見たことがない。単エンジンの強力機であった。写真を撮ったのだが、そのネガが見つからない。

 それは液体継手方式であったが、電気式にすればこんなややこしい台車でなくても出来るのではないかと思った。当時から、電気式ディーゼル機関車に、強い憧れを持っていたようだ。


2007年08月18日

「ディーゼル」誌について

EMD デモ機 昨日の記事中の「ディーゼル」誌とは、筆者が中学から高校のときに知り合った国鉄の技術者の方に戴いた雑誌である。現在も発行されているかは分からない。

 何回にも分けてかなり大量に戴いた。とてもしまっておける量ではないので、切り抜いてスクラップ帳に貼り付けた。今でも時々見て、その当時のことを思い出す。たくさんの記事があるが、やはりアメリカの大馬力ディーゼル電気機関車に興味があったようだ。

 よもや、生涯に亘ってそれを追いかけ続けることになる、とは思っても見なかった。しかしスクラップ帳を見ると、ドイツ、イギリス、フランスの記事よりもアメリカの記事の方がはるかに多い。日本の記事などほとんど見つからない。僅かに東京モノレールの工場内で使われるモノレールのディーゼル機関車とステンレス製キハ35の記事だけである。
 
GP35+DD35+GP35 あちこちに書き込みもあって、燃費とかその他の効率を求める計算をしていたことが分かる。高校生のころから効率には興味があったようだ。結論としては電気式が一番よさそうだということになっている。しかし当時の日本にはDF50という非力な機関車しかなく、紀勢線、山陰線まで乗りに行ってすいぶんがっかりして帰った。

 その後アメリカで大型のディーゼル電気機関車を近くで見て、ずいぶん驚いた。その音、腹の皮がよじれるような低周波の振動を直接受け、すっかり参ってしまった。そんな機関車は日本では全く使えないだろうが、その力強さには心の底から惚れ込んだ。

 切抜きのうち、EMDのデモ機とそれがUPに採用されたあとの写真を示す。

2007年08月17日

FMの対向ピストン・ディーゼルエンジン

Deltec Engine FMのエンジンは水平対向エンジンではない。対向ピストン・ディーゼルエンジンである。

 スバルポルシェに代表される水平対向エンジンは軸が一つで、シリンダがそれぞれ正反対についている。FMのエンジンは、シリンダーが本当に筒状で、その両端にクランクシャフトが二組付いている。すなわちシリンダ・ヘッドがない。

 シリンダヘッドは必要悪の部品で、熱の逃げ道となる。この発想はシリンダヘッドを無くすことから得られた。

 二つのピストンが急速に近寄れば、はさまれた空間の空気は十分に熱くなるので、冷間始動も容易になる。

 2サイクルエンジンに適した構造となり、ピストンを弁の代わりに使っても、掃気が完全になる。二つのピストンの位相は微妙に異なり、片方の排気ポートが開いてから、反対側の掃気ポートが開く。空気の流れは一方向である。

 この方式で4サイクルのガソリンエンジンを作った人も居たらしいが、完全な失敗であったそうだ。

 この種のエンジンは欧米にはよくある。Deltecエンジンもその一つである。イギリスの機関車には積まれている。これはFMのものとは異なり、正三角形である。

 この図は、1970年頃の「ディーゼル」誌より切り抜き

2007年08月16日

続 FM Erie-built

MG FM Erie-Built どうしてこの機関車の名前がこんなにも長いか、という説明をしなければならない。

 Fairbanks-Morse社はもともとVermont州の鉄工所で、農業機械などの生産をしていた。Ford自動車が大量生産を始めるまで、アメリカ随一の規模の工業力を持っていたそうだ。

 ディーゼル・エンジンの特許を買い、その製作を始めた。次々と改良が進み、ディーゼル・エンジン業界では世界で一番となったらしい。冬季の始動困難の問題もFMが解決し、その製品はシェアを拡大した。

 海軍への売込みにも成功し、振動が少なく、小型で効率のよい水平対向ピストンエンジンを潜水艦用に生産した。同時に鉄道車両用エンジンの製作も始めた。

 Alco PAEMD Eシリーズに対抗しての商品開発が急がれ、Raymond Loweyのデザインで作られたのが、このErie-Builtである。Wisconsin工場が手狭で、GEのPennsylvania州Erie工場で作られた。それがErie-Builtの由来である。

 鉄道車輌メーカとしては後発で、その劣勢を挽回するために、高名なデザイナに依頼したのは、賢明である。その後C-linerとしてB-A1Aの機関車を作ったが評判が良くなかった。GE製の発電機の故障と対向ピストンゆえのピストン寿命の短さで他社製の機関車に負けてしまったのである。

この模型のラジエータ部分は必要以上に素抜けていて、妙な感じだ。本物も多少は透けているが、全体が見渡せるほどではない。内部には水タンクとブロワ・モータがみえるはずだ。


2007年08月15日

FM Erie-built

Fairbanks-Morse Erie-built A+B このFMは珍しく日本製である。MGの時代にKTMが輸出したもので、製造所はInamiである。稲見製作所は現在も営業中であるが、先代の時代の作品である。なかなかシルエットの捉え方がよく、多少短いが鑑賞に堪える。どういう訳か、現在の評価は、さほど高くない。なんと、プラスティック製の機関車と同程度である。タマ数が少ない。A、BともにPoweredであり、とても重い。

 細かさの点ではプラスティック製には敵わないが、手直しして特定番号に改造しようとすると、ブラス製が一番である。しかも台車がこの形のものは、プラスティック製のものには無い。

 ラジエータ部は透けて見えるように作ってあり、興味深い、実物も多少は透けて見えるはずである。

 対向ピストンのディーゼルエンジンは、潜水艦用にも使われたものである。効率がよくコンパクトである。

 FMの初期の何台かは、前面窓が狭い。後期の製品は窓が大きく、曲線を描いている。

 ヘッドライトを増設し、キャブの屋根を低くする必要がある。屋根上のディーテイルを修正すれば良い。
  

2007年08月14日

旅客機関車群

Streamliners’ Diesel Engines  古きよき時代のUPの旅客列車の機関車群である。

 UPには3つの製造所の機関車があった。手前から、Fairbanks-Morse Erie-BuiltEMD E8, Alco PAである。

 それぞれ特徴ある形をしている。このFMは標準的な形のキャブを持っている。UPFMの大部分は天井が低く、ガラス窓が狭いタイプのものである。これもいずれ改造してみようと思っている。FMは水平対向ピストンの2000馬力エンジンを付け、レイモンド・ロウウィのデザインである。

 EMDは一番多く購入された。1輌のA-unitに、2輌から4輌のB-unitをつなぎ、16輌編成の列車を牽いている写真が有名である。

 Alcoは一番輌数が少ないはずだ。A-B-A編成で運用された。すなわち6千馬力であったから、余裕が少なかった。 もともと、PAは貨物用に適するらしく、格下げされたあと、他社の貨物用に売却された。

 筆者の旅客列車は一本しかないのに、機関車だけは3通りある。少々贅沢だが、これも趣味である。

 FMは今のところAB編成しかない。友人のブローカに頼んで、Bをもう1輌探してもらっている。いずれ手に入るだろう。この機関車の台車は少々変わっている。イコライザが台枠をはさんでいる。砂鋳物だがよく出来ている。

2007年08月13日

続 回転フログ

直動ポイントマシン 回転フログのアイデアは十年前からあった。吉岡精一氏が設計された可搬式線路の分岐に使おうという話があったのだ。

 動力車のモータを新しい物に取り替えていくと、どうしても古いモータが残ってしまう。1960年代のオープン・フレームのマグネット・モータは電流が大きく使い道が無い。たくさんジャンク箱に放り込まれたままになっている。それをポイント・マシンの動力に使おうというわけだ。ギヤも何もいらない。その強大なトルクを利用してリンクで動かそうというアイデアだ。そのとき、尖端レイルの他にフログまで回転させればよいというわけで、ある程度の試作も出来ている。

 回転式フログは、規格外の車両の入線を可能にする。可般式線路は持ち寄りの車両を走らせる運転会のための線路であり、そこには古い、規格外の車両も持ち込まれることがありうる。その点、個人の固定レイアウトとは異なる局面もあるわけである。

 その点、個人のレイアウトは気が楽である。入線できる車輌はこういうものです、と告知しておけば済む。RP25の範囲内に無いものは無理ですということにしていた。また、電流は3A以下ということになっていた。タイヤが油で濡れている物は入線前に清掃すること、またギヤボックスが無いものは不可としていた。油が撒き散らされるのを防ぐためである。

 しかし、DCCを始めた途端に来訪者が激減したのは意外だった。栗生氏のサイトでDCCの普及率調査の結果が出ているが、全くDCCを採用しないと言明される方が多くいらっしゃることが分かった。

2007年08月12日

回転フログ

回転フログ ロック装置 この回転フログは鈍端レイルと連動はしていない。車庫への分岐であり、運転日に朝と夜、各1回動かすだけであるからだ。本線通過モードでのロック装置は、ダンプカーの後ろのドアを留める金具である。ちょうどお誂え向きであった。薄い鋳鋼製で簡単に熔接できた。

 回転フログの特徴は、欠線部が無いということ以外に、ガードレイルが不要になることである。ガードレイルが無いと、チェック・ゲージも意味が無くなる。すなわちポイントを作るに当たって、車輪の規格に合わせて面倒な数値の確認が要らなくなる。 

ドイツの回転フログ  ただゲージが正しければ全く問題が無い。これはどのような利点をもたらすか。どんな車両でも乗り入れが出来るということである。実はこの15インチ軌道の上を走る動力車は既に存在しているが、その車輪規格が鉄道の車輪からやや遠いところにある。多少の修正はしたが、まだ不満である。

 現在建造中の新動力車は、より低抵抗の車輪を採用しているが、フランジ厚みが異なるのでバックゲージが異なる。また、他からの持ち込み車両も入線する可能性があるので、ポイントの規格を決めるのは、大変難しい状況にあった。

 回転フログはそのレイルの両面を使い、左右どちらを通っても全くフランジの裏側に接触させずに通過できる。

 回転する台座を配管用の熔接フランジで作った。その厚さを逃げるために、この部分のレイルは低い15kgレイルで作った。

2007年08月11日

15インチ軌道

鈍端ポイント 話は変わって、381mm軌道について触れたい。

 15インチ軌道の線路を敷いている。自宅ではなく、ボランティア団体の中でだ。この様な軌間の狭い線路では細いレイルを使うのが常識である。

 ところが22kgレイルで作ることになった。要するに予算上の都合である。6kgレイルを買うと、1本5.5mのレイルは数千円もする。一時期は1万円近くにもなった。古い22kgレイルを何十本も貰ったので、それを使えれば安上がりだ。

 しかしそんな重いレイルは曲げにくいし、取扱が大変だ。ポイントは作りにくいしどうしようかと悩んでいた。車両および線路設備の責任者になってしまったのだ。工法を考えてもっとも合理的な形にしないと実現できない。工事の時に動員できる人間の数は5人程度であり、その範囲で出来る工作法を採用せねばならない。大きな工作機械を使うことも避けたい。

 鈍端レイルを用いたポイントは世界各国にある。太いレイルを用いるので、途中の支えなしで1mの可動レイルが出来る。問題はフログだ。本物のように欠線部を持つフログを作ると車輪幅の小さな車輪は落ち込むし、角度を決めて削りだすのは大変難しい。筆者は酸素熔断の腕がないので、なるべく簡単な方法にしたい。

 色々なウェブサイトを探索していたら、『回転フログ』とでも言うべきものに行き当たった。リンク先がよく分からなくなったが、ドイツだったような気がしている。このフログは面倒な工作が不要であると同時に、欠線部が無いので乗り心地もよい。

2007年08月10日

続 ジャックマン・シャフト

EF62 DT124 Shibata氏よりのコメントでEF62DT124台車もこれに相当すると教えて戴いた。EF62は就役当初から知っている。最近は東海道本線にも走っていたように思う。

 この機関車は、ベルクランクを持ったボルスタレス台車である。すっかり忘れていた。ポイントを通るとき、台車が回転すると、大きなコイルばねが多少ねじれるのが見えたのを憶えている。この台車は3軸もあるので、引張力を掛けたときに軸重変化する量が少ない。

 このような軸重変化や、引張力に関する考察はウェブ上ではほとんど発表されていない。多分、書籍ではあるのだろうが、手の届きやすいウェブサイトでは、この理屈についての発表が見つからない。

 写真はこのサイトからお借りしている。

 最近の機関車はインヴァータ方式で駆動されているものが増えてきた。この方式だと、全てのモータが全く同じ回転速度で廻るように制御することも出来るはずだ。すなわち、蒸気機関車と同様に、あたかもロッドでつながっているような回転をさせることが出来るはずだ。

 すると、全ての車輪がスリップするまで、引張力を稼ぐことができることになる。交流電気機関車が採用され始めたときのスリップしにくさとは、異なる次元のスリップしにくさとなるだろう。また、制動時にも全く同じ回転数にすることが出来るはずだ。

 これは筆者の推理であり、実物はどうなっているのであろうか。

2007年08月09日

ジャックマン・シャフト

DT129 ジャックマン・シャフト YU様よりのコメントを拝見し、ジャックマン・シャフトという言葉をお教えいただいた。ED75という機関車のDT129台車に付いているそうだ。

 ED75という機関車は、いろいろな意味での試行を集大成したような機関車らしい。現物を見たことは無い。スリップしにくく、小さくても牽引力に優れた機関車であったそうだ。

 実物の機関車の牽引力はスリップさえしなければかなり増大する。各軸モータの電気機関車はその点不利である。空転検知に多大な苦労がある。制動時も同様である。

 Tom Harveyも盛んにそのことを言っていた。牽引力は馬力では決まらないと。Big Boyの牽引力はGP-9の5台分に相当するそうだ。

 ところで今日の写真はquazyan氏のウェブサイトから拝借したものである。検索中に偶然見つけたのであるが、凝りに凝ったCGグラフィックの集大成である。
 
 この図中、気になるのは、牽引力伝達棒が斜めになっていることである。2軸の中心のレイル面に仮想の接地点を置いているのだろう。この手法をとるには、台車枠にひねりに対する十分な剛性が必要である。そうでないと、輪重が変化する。

 最近の電気機関車などにはこのような工夫はないようだ。軸重移動を防ぐ抜本的な方策がほかにも見つかったのであろうか。

2007年08月08日

続々 EMDのB-B台車

EMD B-B Model Trucks この状態で10年も放置してあった。この台車は、二つの二軸台車が回転も左右動も自由にできる。前後方向だけが束縛されていて、左右は懸架装置の復元力だけで保持されている。

 重い機関車がポイントを通るときの揺れ具合を想像するだけで、少々興奮してしまう。コイルばねだけで浮かせると、かなり動揺するだろう。しかも減衰しにくい。何かの工夫が必要だ。この写真を見ると、何かのダンパの末端らしきものが台枠上端辺りに見える。簡単な摩擦式の揺れ止めを作ればよいのだろうか。

 引張力を伝えるロッドの位置も興味深い。軸位置よりもかなり低い。軸重移動が無いようにするには、レイルの高さにすればよいが、それが出来ないのでこの程度にしたのだろうか。このあたりのことに詳しい方の御教示をお願いしたい。

 この台車のように、全ての軸が曲線上で必要な方向に動けば、フランジへの横圧も減少し、軸が曲線の中心に向くはずで、抵抗も減少し、保線の手間も省ける。

 操舵台車は皆が待ち望んだ解決法であった。2軸台車では2軸の延長上に交点は無いので、その軸距離を小さくすることが必要となる。あまり小さくするとまっすぐ走らなくなるので、軌間程度すなわち接地点が正方形になる程度にしか短く出来ない。

 操舵台車にすれば、全ての問題が解決する。

2007年08月07日

続 EMDのB-B台車

SDP45 B-B Truck 斜め下から見るとこうなっている。ベル・クランクで左右をつないでいるのだ。台車が首を振っても、前後の位置は変わらない。この模型では二つの台車にセンタ・ピンがあってスパン・ボルスタもあるように見える。実物はスパン・ボルスタが無いはずである。そうすると台車は横方向にいくらでもずれてしまうので、それを防ぐために何らかの仕組みがあるはずである。古典的には揺枕、現代的な方式ならコイルばね、あるいは空気ばねであろう。日本の電気機関車にも全く同じ方式のものがあるらしい 。筆者はその方面は全く詳しくない。またこのリンク方式の正式名称を御存知の方は、御教示をお願いしたい。

SDP45 B-B Truck Underside 下から見ると、こうなっている。台車の回転によってボルスタ間の距離は微妙に変化するはずで、この模型のスパン・ボルスタの穴は長穴になっているかも知れない。
 
 筆者はこの模型を作るために、EMDのC型Flexicoil台車を切り取って、既に準備してある。模型の場合は持ち上げることが多いので、そのとき台車が置き去りにならないようにする工夫が必要だ。

 伝導方式も多少の工夫が必要である。台車間の伝達部は伸縮が無視できない。いろいろな意味で新たな工夫をする必要があるだろう。

2007年08月06日

EMDのB-B台車

BN SDP45 Alcoにはタービン電気機関車、それを改造して出来たU-50Dなど、スパン・ボルスタを用いたタイプのB-B台車があった。しかしEMDには一つしかない。  

BN 6599 B-B Truck EMDでは、折れ曲がるタイプのB-B台車は、実際にはほとんど製作されなかった。BNのSDP45の後部台車に試用されただけである。操舵台車が実用化され始めたので、構造が複雑なものは採用されなくなったのだ。

 この7軸機関車には興味があった。もともと6軸機関車だったので、前の3軸台車の中央軸はモータを外した。つまり、A-1-A+B-Bという軸配置になる。世界唯一だそうだ。このB-B台車は、機構マニアとしては作ってみたい。

 そのHOモデルが発売されている。AJINがOverland Modelsに作ったものである。栗生弘太郎氏が保有されていたので、写真をお送り戴いた。それがこの写真である。御許可を得たので、紹介させて戴く。

 横から見るとどうなっているのか、そう簡単には分かり兼ねる。水平のロッドは引張力を伝達する。台形の支柱はそれを主台枠に伝える。

 2軸の台車は、それぞれが自由に回転すれども引張力は伝わる。スパン・ボルスタは無い。台車のセンタ・ピンも無く、スプリングの上に主台枠が載っているはずだ。スプリングは外れ止めだけでぶら下がる。

2007年08月05日

続 8軸ディーゼル電気機関車

Building another DD35 DDA40Xは何両も作ったので、手馴れたものである。今回入手のDD35のエンジンフッドがどうもおかしい。直すよりは作った方が楽である。色々考えているうちに、たくさんあるジャンク品の中から、GP35の部品を見つけた。このエンジンフッドを二つつなげばよい、ということに気がついた。多少の延長などの工作をするだけで出来そうである。床台枠は新製する。ちょうどよい厚さの板が無いので厚い材料を使うことになる。また重くなるだろう。

DD35A Radiator Grills ディーゼル電気機関車の形を作るのは、簡単である。問題はFan Grillとかラジエータなどのディーテイル・パーツである。今回手に入れたものの中には、それらがたくさんあった。このようなパーツがあると何でも出来てしまうのである。

 台車はない。作りかけていたB-B-B-Bの台車をとりあえず流用することにする。これはEMDが構想を温めていたものであるから、決して無茶な自由形ではない。BNでは実用化している

 4軸台車は急カーブを通りにくく、ポイントを壊すということで、UPの保線の方からは嫌われていた。 それに応えて、半分に切った形にしようということになった。ボルスタ・レスのリンクでつないだタイプのB-Bである。

 問題はDD35Aである。この機関車の前頭部は、GP35に似て非なるものである。図面を重ねてみるとあちこちが異なる。結局これも全自作ということになる。エンジンフッドも2段に高くなっている。幸い、その段差を作り出す傾斜のついた肩の部分の鋳物があるので、工作は楽であろう。  
 
 パイロットの床板の形はかなり尖っている。といっても120度くらいのものだ。普通のGP、SDは平面だから、それと比べて尖っているという話である。 

2007年08月04日

8軸ディーゼル電気機関車

Building one more DDA40X 久しぶりにGiants of the Westの世界に戻る。筆者は8軸ディーゼルを既に8輌保有している。
 全て押して動くように改装済みである。もう十分である。これ以上要らないと思っていたがまた2輌ほど増えてしまった。アメリカの友達が、「もうオレは組まないから、要らないか?」と聞いてきたのである。超安値であった。2輌ほどというのは、工夫すればもう一台できるということを意味する。

 断ることは出来ず、また増えてしまった。増えるとそれを組まねばならない。早速手をつけてしまった。これはBill Melisのキットだと思っていたらそうではなかった。意外なことにJanの製品のようだ。はっきりとは分からないが、少なくともBillのプラクティスではない。エッチングのパターンも全く違う。キャブは全く違う。多分作り直す。推理するに、Janのキットを手に入れたが、あまりにもひどいのでBillのところから部品をいくつか買ったのではないか。台車は無かった。

 せっかく到着したが、長いエンジンフッドの寸法が全く不正確で、捨てざるを得ない。仕方がないので、スクラッチビルドすることにした。床板は使える。よく見るとBillのエッチング板だ。

 何のことはない、またもや自作の道を突き進むことになった。迷惑な話である。キットだと思えばこそやる気になったのに、到着したものは一部の部品が使えるだけである。

 ブラスの板を切断機でざくざく切った。並べているうちに、うきうきして来るのは不思議だ。治具の上でハンダ付けして直角を出すともう半分くらい出来てきた。材料は安い時期に大量に買ってあるので安心だ。

 また2,3年掛けて完成させることになるだろう。

 これでDDA40Xは4輌目だ。DD35は2輌目になる。DD35Aは、うまく行けばもう1両作れるだけの部品がある。残りの2輌はAlco Centuryである。

 そんなに並べてどうするかである。タービンも4輌あるし、GP,SDもたくさんある。 ディーゼルの機関区には全部留置できる有効長がない。仕方がないから増設することになりそうである。あるいはUP以外の機関車を全て手放すか…。

2007年08月03日

続 アメリカ土産

How to use clips この写真のような使い方をする。
 
 先を削って細くするのも良し、金属で延長部品を作ったりするのもよい。だんだん磨り減って短くなると、木部を全て新しい木で作り直して素晴らしい形に作り直された方もいらっしゃる。

 先を延長すれば、開閉の時描く円弧が大きくなり、物を平行につまめることになる。テコを長くすると力が弱くなるのでバネを2本使ったモデル(二つを平行して並べて延長したもの)を見せてもらったことがある。また、一つの棒に両側から中心に向かってはさめるように組んだものもある。

 要は、『熱に強い素材を使って、適度な力でクランプする』というだけのことであり、工夫はいくらでも出来る。

 このような工夫は、意外にどなたも御存じない。模型誌はこのようなヒントをもっと載せるべきである。
 
 最近、日本の模型雑誌を読まなくなったのはそのあたりに大きな原因がある。たまに見ると、C622などの有名機、しかも満艦飾の模型の"製作記事"がたくさんの写真とともに載せられている。

 筆者には理解できない。その写真を見てそれと同じものを作る人がいるのだろうか。模型の模型を作って意味があるのだろうか。あるいは単なる披露の類だろうか。それならばもっと方法はあるはずだ。

 この趣味の先細り感は、誰もが感じている。裾野を増やして、その人たちにテクニックを伝承することこそ急務であって、そのような記事のない雑誌は存在価値がない。

2007年08月02日

アメリカ土産

Clothes line clips アメリカに行くと必ず買うものがある。この洗濯バサミだ。英語では本来Clothes line clipsと言っていた。いつの間にやら言葉は進化して短くなった。

 この洗濯バサミはアメリカ製である。これはたまたまオハイオ州Springfieldという町で作られているが、ほとんどのものはミシシッピ州とかテネシー州の産である。中国製品が満ち溢れても、これだけはアメリカ製というのが面白い。

 硬い木で出来ていて、スプリングは亜鉛めっきしてある。日本で手に入るものはプラスティック製で熱に弱い。

木製のこれは当然のことながら、ハンダ付け程度の熱には耐える。

 1970年代のModel Railroaderの記事に、このクリップをひっくり返すと便利という記事があった。それはそうだと思い、早速買ってみた。

 下の2つがそれである。ばらして上下を逆にするだけだ。こうすると、先が細いのでつまみやすい。

 作ってみると、なるほど便利で感心した。帰国して友達に見せると皆欲しがる。それ以来、行くたびに買ってきて配っている。ブラス工作する人はとても便利だと言う。その友達の友達も欲しがるので既に数百個配ったように思う。

 今でも価格は一袋5ドルくらいのものだ。昔からあまり変化していない。

2007年08月01日

金床の丸味

 丸味はどの程度にすればよいのか。

 大体のところ、目的の丸みの8割程度の半径があればよい。叩きながら、曲線ゲージをあてがい、曲げ過ぎないように注意する。曲げすぎたら大きな半径の方を当て、軽く叩いて戻す。

 大きな半径のものは大きな丸みをつけるための物ではない。『戻し』用である。筆者は大きな半径を作るときも、細い方を当てて叩く。軽く叩けばよい丸味になる。

 最初から大きな半径の方に当てると、結果として曲げるのに時間が掛かる。

 この方法は材料がほとんど伸びないのと、表面のディテールが全く損傷を受けないのが最大の利点である。

 材料が伸びないということは、『打出し』はできないということである。その目的であれば、金床の代わりに飛び出したオス型を置き、焼きなました板をその上に置いて、思い切り強く叩く以外ない。それは、まさにゴムのメス型以外何物でもないことになる。叩いた瞬間に、そのインパクトが大きければ、ハンマーの表面が「流れるように変形」して、メス型になるわけだ。

 面積の小さな部品はこれで出来る。そのとき、オス型には十分に給油しておかないと材料が切れてしまう。

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