2017年10月16日

関西合運

OBJ 今年も出掛けた。何か新作を持って来いということなので、半年前に作った Old Black Joe と貨車2輌だけを持って行った。本当は塗るばかりまで完成したPullmanの8輌編成を持って行くはずだったのだが、ついに天候不順で塗れなかった。


 Oゲージのレイアウトは舞台床面に平で置いてある。高さが無いので残念である。せめて30cmでも持ち上げることができればかなり良いのだが、会場の都合でできないらしい。持って行ったものは陳列台に飾ってあったのだが、鎮目氏が、「走らせて見せてくれ」と言うので、彼のスクラッチビルトのタンク車14輌を牽くことになった。見物人は牽かないだろうと思ったらしいが、するすると牽き出し、順調に加速した。
 高効率のモータと効率の良いドライヴのなせる業である。全くと言ってよいほど無音で走った。貨車は1輌が 600g 弱ある。軸受はピヴォットではなく、プレーンである。Φ2のステンレス軸をブラスの軸受で受けている。よく注油されているから、かなり摩擦は少ない。

 ステンレスは摩擦が小さい金属なので、よく研磨してあれば、かなり抵抗は少ない。平坦線なので、軸受の摩擦抵抗と曲線抵抗である。Low-Dであるから、曲線抵抗はかなり小さい筈だ。暗算で必要な牽引力を計算した。1.0から1.4 N程度だろうと推測したが、もっと小さかった。
 機関車はΦ25のステンレスLow-Dを流用しているので、牽引力は少なく1.3 N 弱だ。モータの出力から計算して、補重してあるので、ぎりぎりのところでスリップしてモータが焼けないようになっている。直線では牽き出せるが、曲線では引っ掛かるかもしれないと思った。しかし、かなり余裕を持って走った。鎮目氏はLow-Dの効果を見て、感慨深げであった。  

 板バネが効いていて、フログを渡る音が重々しい。ここに等角逆捻り機構だけを使うと、軸重が大きい時は、ゴトゴト、コツコツという音がする。もちろんバネを介せば、問題ない。
 機関車が全く左右に振れない事にもご注目戴きたい。車輪の精度が高いから、二軸車でも安定している。また、重ね板バネの緩衝のおかげでもある。コイルバネではこうはいかず、ふらふらする。電流は、起動時で130 mA、巡航時で60 mA 程度である。


2017年10月14日

home-made Set-Tru

How it works 筆者はこのSet-Truが欲しかったが、何年も買えない時期が続いた。仕方がないから作ってみようと、寸法を当たってみた。

 細いネジは、M4くらいの鋼製ネジを使えるだろう。やや太い貫通孔はかなり大変だが、あけられると思った。その場所もないわけではない。

 問題は左のフランジの突出部が小さく、移動ネジが当たる場所がほとんど無いことであった。ネジ移動を諦めれば、コンコン叩いて移動できるから、それで我慢することもできる。

 大真面目でその作業工程を考えていたことがあるが、結局改良工作はせずに、Set-Tru に移行した。たまたまe-Bay で新古品が安く出ていて、競争無しで2万円ほどで手に入ったのだ。しかもアメリカ製であった。運が良かったとしか言いようがない。

 現在新品は、安い店でも10万円ほど出さないと買えないようだ。しかもポーランド製だ。品質は悪くないと思うが、高過ぎる。

 コレット、万力(vise)、正直板等は良いものが欲しい。昔のアメリカ製の新古品をいつも探している。

pine wood 2pine wood 3pine wood ところで、ブラスの材料置き場の敷き板として、こんな物を使っていたのを見つけた。
 30年ぶりに発掘されたのだ。さてこれは何であろうか。鉄道とは関係がないが、アメリカで少年期を送った方ならだれでも知っているだろう。ボーイスカウトに子供たちが誘われたときに、これを渡されて、親も手伝って参加せよと言われたのだ。 汚れはご容赦願いたい。
 いくつかお答を戴いているが、正答の発表は、しばらくお待ち願う。

2017年10月12日

truing 3-jaw chuck

 以前にも書いたが、何人かの方から詳しく説明してほしい、という要望があった。この方法は町工場では広く行われている方法であり、難しいことではないが、旋盤の教科書ではまず見ない。

 条件としては、スピンドルがフランジを持つことである。要するに三爪チャックがそのフランジを覆うように嵌まり、ネジを主軸台側から締めるタイプであることだ。まず三爪チャックで各サイズの丸棒をつかみ、廻して振れを測定する。たとえば 0.5 mm振れていれば、チャックをある方向に 0.5 mm動かせばよい。

 三爪チャックがバックプレートを介して付けられているときは、手間はかかるが、細工は簡単だ。バックプレートのネジ穴を大きくする。
 振れを無くする方向にヤスリで削ってしまえばよい。沈め穴があるときはフライスで削る。なければドレメルでも削れるだろう。一回で成功することは難しいので、二、三回やってみて、具合を見る。バックプレートに段があるときは、下記の方法をおすすめする。小型旋盤にはこのバックプレートは無い場合が多い。

adjusting center バックプレート無しの場合は、スピンドル・フランジの外周を 0.5 mm削る。もちろん面取りを施す。チャックが、ごそごそと 1mm ほど動くだろう。その遊びの中で振れを吸収する。フランジの、ネジが通る穴をヤスリで少し大きくする。チャックをネジで軽く仮締めし、丸棒をくわえて廻す。振れが少なくなる方向に、チャックをプラスティック・ハンマで叩いてずらす。何度も測定して、誤差をゼロに持って行く。そこでネジを本締めしてできあがりだ。
 慣れると、この工程は2分でできるようになり、四爪に勝るとも劣らない精度を出せる。コレットを持たない人には具合が良い方法だと思う。

 この工程を心押し台方向からできるようにしたのが、Set-Tru chuckである。最小の5インチを手に入れたので、出来の悪い四爪は廃棄した。使うたびに腹の立つ思いをしていたので、ストレスが無くなった。現在新品を買おうと思うと、とんでもない価格である。程度の良い中古を探すべきだ。そうするとアメリカ製が買えるかもしれない。

 心を出すことを英語で truing という。 

2017年10月10日

転車台のドライヴ

Drive Wheel 少しずつ進んでいる。駆動用にスイス製のエスキャップのギヤード・モータを使う。いつ手に入れたのか正確には思い出せないが、アメリカのセールスマンに押し付けられたものだ。しばらく使いみちがなかったが、最適な用途が見つかった。

 出力軸でゴムタイヤ駆動する 。そこに使うタイヤは、良いものが見つからなかった。ラジコン屋で買って、油に浸けておくと、ことごとく劣化する。半分諦めていたところだったが、車のエンジンオイルを替えているときに、Oリングを見て閃いた。

 オイルフィルタの固定に、耐油ゴムの太いものを使っていた。これを嵌めれば、耐久性は抜群だ。ブラスの丸棒を旋盤で挽いて、ちょうど嵌まるものを作った。留めネジを二つ付けてできあがりだ。低回転だからバランスもとらなくてよい。回転速度もほどほどである。

 駆動時のみ押し付けられ、普段は浮いているから、歪まない。いつも押付けられていると、ゴムは変形してしまうから、変な振動が出る。
 この押付けのメカニズムは、現在製作中である。長年の使用でもへたらない構造である。接点は一つもないというところがミソである。おそらく世界で初めての方法だろう。
 このメカニズムの基盤は自宅のフライス盤でできる最大のサイズで、無理をしないように工夫して作っている。

2017年10月08日

pizzacutter

 4日のクイズの答は、表題のような形をした、炭素棒ハンダ付けの回転電極である。長いシルとかヘッダを連続して付けることができる。実に調子が良い。コン氏に材料を作って戴いた。あとは自作である。 コメントは本日公開した。コメント以外にもたくさんの方からメイルを戴いた。

 不思議なのは、皆さんは現物をご覧になったことがない筈なのに、正解を出されたことだ。黒いものはグラファイト(炭素)で、電線が付いているから、推理によって答を出されたのだろう。お見事である。

 グラファイト円盤は今野氏に作って戴いたのだ。大きさは直径80 mm程である。軸穴は Φ10でお願いした。Tavata氏のコメントにあったように、中心部に電流が集中するので、電流が分散するように径を大きくしている。
 軸は旋盤で挽いたΦ9.2のブラスで、0.8 mmの隙間に0.4 mm厚のブラス板を丸く曲げたものを圧入して、接触を確保している。ただ廻っているだけでは、ここが熱くなってしまう。軸にはフランジが付いていて、ネジで締めてあるから、接触面積は十分だ。

 先々回の写真の緑の線は仮のものである。現在はもっと太いテフロン線で接続してあるから、耐熱性は十分だ。製作中の客車のシルとヘッダをハンダ付けする時に用いる。
 ハンダメッキしておいて一端を曲げて引っ掛け、引張りながらゴロゴロと押すと、秒速 10 cm弱でハンダ付けが完了する。隙間が全くない完璧なハンダ付けである。動画を撮る必要がありそうだ。


 連絡:yardbird様、連絡したいことがあります。コメントを通じて連絡ください。

2017年10月06日

ミニ旋盤

Lathe この旋盤も無期限貸与ということになった。この写真は置いてみて、位置関係を調べたときのもので、ゴミだらけである。



 高級機ではないが、整備すれば十分使えるので、有難く受け取った。付属部品にコレットがあったので、コレット専用機として使うことにした。小物をある程度の量、細工するには便利なはずだ。
 三爪は使わないことにする。この国で作られたチャックは材質が軟らかく、締めたときにカツンと締まらないのが嫌だ。

 心が出ていないが、それは価格相応で、文句を言ってはいけない。この価格で心の出ている三爪チャックがあるわけがない。チャックだけに数万円ほど出して、日本製を手に入れれば話は別だ。通販サイトで、この機種に対する不満コメントにそれがたくさん見つかるが、常識がない人たちである。ヤトイを作るか、コレットか生爪を使うべきだ。あるいは、スピンドルのフランジをやや小さくして、チャック全体が少し動くようにし、ずらして締めるという高級テクニックもある。
 筆者が最初に買った旋盤は、ネジ込みのチャックだったので、その方法が採れなかった。1mm弱偏心していた三爪は、爪を砥石で擦って調整し、ある程度心を出した。

 旋盤というものは、使う人が工夫して使うべきもので、買ったらすぐ所定の性能が得られると思うのは間違いだ。しかし、精度を出す準備作業について書いてある手引書は、まず見ない。

collet chuck 筆者はこのような小型機は使ったことが無いので、練習が必要だ。いずれDROを付ける。
 この機種は、感心なことに、ベルトドライヴになっている。


 中国製の機械はどれも手触りが良くない。何を触ってもざらざらしていて、角が手に痛い。油目のヤスリで、すべての角を一舐めしてから、ゴム砥石で磨く。レイル磨き用のもので十分だ。

 丁寧に擦ると、つるつるしてくる。手になじむ感じがしてきたら、よく掃除する。砥石の粉があるといけないので、掃除機で丹念に掃除し、溶剤スプレイで洗い落とす。
 摺動部に注油して動かしてみた。ベアリングのガタを調べるために、快削材をコレットに銜えて表面を一舐めしてみる。十分な性能である。

 後ろのガードの背が足らないような気がする。Swarf (キリコ)がどのように飛ぶのか研究してから、追加を付けることになるだろう。

2017年10月04日

workbench

work bench X-1は意外と重く、36 kgほどもある。それを載せる台が必要だ。厚いムクの台を考えた。イチイの木で分厚いのがあるが、ちょいともったいない。
 15 mmのシナ合板の切れ端が大量にあるので、それを貼り合わせて、45mmの天板を作った。接着剤が固まるまで、四隅をクランプで締めた上、100 kgほど重しを載せて一昼夜放置した。下部は15mmの板を組合せて作った。棚を補強材として、ネジと接着剤を十分に使って作ったので、ひねりに対する剛性は大きい。

with guard ウレタンニスを十分に浸み込ませて固め、ヤスリを掛けてケバを取った。例のグレイのペンキをたっぷり塗ってできあがりだ。Swarf (キリコ)が飛ぶので左右と後方にはガードを付けた。それにはプラスティックが貼ってある化粧合板を使った。汚れが取りやすいはずだ。


milling machine on the work bench このX-1は、長いテーブルを付けているので、40 kg以上ある。一人で載せるのは大変で、片方ずつ持ち上げては、下に木材を井桁に組んだ。椅子の高さまで持ち上げたのち、抱えて載せた。低い位置で重いものを持つと、腰を傷める可能性があるからだ。


Quiz ここでクイズを一つ。これは何だろう。正解は10月8日号で発表予定。

2017年10月02日

micro mill X-1 

 小型縦フライス盤にいわゆるX-1という機種がある。SIEG という中国の会社が作って、日米欧に輸出していた。最近は新型に代わったようだが、筆者の友人は、かなりの方が、この機種を持っている。モータ出力をスピンドルに伝えるギヤトレインの設計があまりにも拙い。ガラガラゴロゴロとやかましい。たまに歯が折れることもあるらしい。

gear train そもそもこんな所に歯車を使うのがおかしいと、筆者は考える。旋盤でもフライスでも、こういうところには、ベルトを使うのが常識の筈だ。刃物がワークに喰い込んでしまった時には、急停止するだろう。その時、ベルトが滑るか、切れるかすれば安全である。歯車では止まらないから危険であるし、多分この材質では歯が折れてしまう。それを狙っているのかもしれないが、賢明な方法ではない。
 
 最近、知人からX-1を無期限貸与された。博物館で使えということなのだ。やかましいので蓋を開けて驚いた。中学生の設計かと思ったほど、稚拙な設計である。
 筆者のフライスはもう一段大形のもので、それもギヤを捨ててベルト式に改造してある。友人の U氏の希望で、X-1用のベルトドライブ改造キットをアメリカから取り寄せたことがあるので、それを再度取り寄せようとしたのだが、数年前に廃盤になっていた。再生産はないそうだ。アメリカではすでにX-1が市販されていないからだ。交換用歯車だけは売っている。しかも金属製の歯車も高価だが売っている。歯が折れないから、かえって危険だ。使いたくない。

 図面を描いて、あちこちに打診しているうちに12台以上なら作る、という店が見つかった。仲間内で既に半分以上は捌けたが、それを見て欲しがる人もいるので、見切り発車しようと思う。デザインは少しシンプルになるが、3段変速で、最高回転数が今の2倍以上になる。細いエンドミルを折ることが減るだろう。上記リンクの写真よりも機能的な設計にする。読者の皆さんの中で、これを欲しいと思われる方があれば、お知らせ願いたい。価格は送料を含めて2万円程だろう。欲しい方はコメントを通じて連絡されたい。個人情報は漏らさない。 


2017年09月30日

Platform を作る

 Dennis は、「お前のところは、まだ駅が作ってないな。」と言う。彼は筆者のブログを克明に見ているようだ。
「この支柱を持って帰れ。」と言う。13本貰って、12スパンの上屋を作ることにした。ロストワックス鋳物のかなり頑丈なものである。一つ 130 gもある。

umbrella この種の支柱を英語でUmbrella と言う。傘である。台風でひっくり返った傘の形だが、そう言う。また「辞書に載ってない。」と、文句を付けられそうだが、しょうがない。3/16インチ(約4.7 mm)径の基礎に挿す棒も付いている。”umbra”は影という意味のラテン語である。ヘンデルの有名な歌に「オンブラ・マイ・フ」というのがある。「(気持ちの良い)木陰で」という意味だ。
 
 Raton の駅でプラットフォームを見てきた。レイル面から 10 cm 程度高いだけだ。列車が来ると、高さ 20 cmほどの台を置いて、客車のステップに上るのだ。
 プラットフォーム自体は箱型にするつもりだったが、作るのが面倒だったので、15 mm のシナ合板を幅を揃えて切って、貼り重ねた。色はコンクリート色を調色して手塗りした。わざと刷毛目を付けてそれらしくしたが、目立たない。地下道らしきものを作る予定だ。出入り口の階段を数段付ければ、それらしく見えるだろう。
 この厚さの合板は、長い端材をたくさんもらってある。ご希望の方には差上げている。

 アンブレラの色はずいぶん考えた。ロス・アンジェルス駅のアンブレラはオレンジ色であった。かなり目立つから使えない。昔オグデン駅で見たのは濃い緑(クロム・グリーン)であった。その色を調色して、塗った。かなりの艶消しだ。屋根は1 mmのアルミ板に溝を切って、押し曲げた。アルミ材は軟らかいので薄い板では平面が出ない。当初0.5 mmの板で作ったが、すべて作り直す羽目になった。


2017年09月28日

poling

 アメリカの蒸気機関車のパイロットとテンダ後部の連結器梁には、必ず付いている凹みが poling pocket である。Big Boyにさえも付いている。この凹みの中心線は外向きであるのだが、魚梁瀬森林鉄道のシェイのポケットはどういうわけか上を向いている。 輸入したものの、部品を組み付けるときに意味を計りかねて、上向きに付けたのだろうと推測する。当時の日本では、ポーリングを誰もやっていなかったのだろうし、その後もやっていたという話は聞かない。

 その凹みに木製の棒を当て、相手の貨車の端梁のポケットに合わせる。そうしてそおっと押せば貨車は動き出す。棒は、力が掛からなくなれば落下する。田舎の側線ならそれで全く問題ないが、大規模なヤードでは、落下した丸棒が事故の元になるだろう。

S5_Poling_Car_No_data 落ちなければ問題ないわけだから、専用貨車の側面に関節を作って一端を付け、重心を小さなクレーン等で支えたものが現れた。それがpoling carである。この専用車を用いて、poling はより安全にはなった。この写真は L&N 鉄道のものであるそうだ。紐で棒を吊っている。この写真はMRの掲示板から借用している。

 しかし、1970年頃に何かの法律ができたらしく、大手の鉄道会社ではポーリングは廃止されたようだ。筆者の持っていた Indiana Harbor Belt の 0-8-0 のテンダにはこのpoling poleが専用のホルダに掛けてあった。

 Pennsylvania州のEast Broad Topというナロゥの保存鉄道では、このポーリングをやっていた。実際に筆者の目の前でやったのを見た。棒を手で抱えたまま推進したから、棒は落ちない。2002年頃の話である。商業鉄道では禁止されているのだろうが、観光鉄道にはその法律は及ばないのだろう。

 筆者は、この poling car を用いて、さらにもう一つ向こう側の線の貨車を動かす話を聞いたし、何かの文献でその図も見た。そのことを紹介する記事を、さるサイトに書いておいたのだが、文献が見つからないから誤りであると、削除されてしまった。否定の証明ほど難しいものは無いのだが、ご理解戴けなかった。今回、デニスに話を聞いてみた。
「その写真を見たことはないが、当然やっているだろう。出来ることはやらないわけがない。しかし危険な作業だから、やったとは言えないだろうな。」ということであった。読者の中でそのような文章、写真、図などをご覧になった方はお知らせ願いたい。

2017年09月26日

続 switching

switching 3switching 4 側線の長さと分岐の位置は決まっているので、機関車を動かせる範囲には限りがある。入替用機関車をうまく動かして、連結部をアンカプラの位置に持って行き、DU(delayed uncoupling)させ、所定の位置まで押していく。車輛には一切手を触れない。 
 
switching 2switching 1 日本でDUを実行している人が一体何人いるのか、興味がある。週に1回でも良いから実行している方はコメント欄を通じてお知らせ願いたい。公表を望まない方は、その旨お知らせ願えれば、そうさせて戴く。

 DUを実行するにはヤードが平面でなければならない。Low-D で摩擦が少ないと僅かの斜面でも動いてしまうから、難しい。デニスは面白い方法を採っている。軸受にグリスを少し多めに入れている。その撹拌抵抗が、DUを助けている。長い編成ではないのでこれは賢明な選択である。
 その昔、KadeeのNゲージのカブースは軸受に弱いコイルバネを入れて抵抗を大きくしていた。それもDUの作動を助けるためだ。今でもやっているか、分からない。 

 機関車の前頭部の連結器も完全に作動しなければならない。Dennisはそこを熱心に直していた。三日も掛かったが、完全な作動を可能にした。
 前頭部にも貨車を付けて、貨車に挟まれる形にして、入替をする。日本ではまず見なかったが、非常に合理的な方法である。ポーリングをするともっと具合が良いが、模型では、なかなか難しそうだ。この動画では隣の側線の車輛を動かしている。


2017年09月24日

switching

 テキサスに飛んだ。Dennisが遊びに来いと誘ってくれていたのだ。DFWの空港でnortherns484氏と待ち合わせて、Abileneまで行った。デニスの言うように隣の町ではあるが、その間300 kmほど何もない。2時間半のドライヴである。小さな車(日本でいうヴィッツ)を借りたので、高速では燃費が悪い。13 km/L だった。

switching 2 Dennisはレイアウトの整備を精力的に行っている。この2年のうちに驚くほどの進歩を見せた。すべての分岐を確実に作動するようにし、解放ランプを整備した。これは大切なことである。またすべての車輛の連結器を軽く動くように整備した。当たり前のことであるが、これを100%完璧にすることは非常に難しい。しかし彼はやり遂げた。

 アメリカのレイアウトの楽しみ方で、日本でほとんど行われていないことは入替作業である。目的をもって車輛の組換えを行い、列車を仕立てる。それを目的地まで持って行って切り離し、置いてくる。そこに置いてある空の車輛をつないで元のヤードに置く。

roulette 文字で書くと簡単なことだが、実際にやるのはなかなか大変である。どの種類の貨車を選ぶかは、電動式ルーレットで決める。そしてカードで貨車を選んで、仕立てる。スウィッチを押すとブィーンと廻るので、手を放して止まった種類の貨車を選ぶわけだ。
 7,8輌の貨車を選んで仕立てるだけで、ゆうに30分は掛かる。機関車の整備も大切で、ゆっくりと確実に動かねばならない。DCCの利点が生きている。

 詳しい遊び方はnortherns484氏のレポートに期待したい。

2017年09月22日

またまた Abo Canyon

Southern Transcon Abo Canyon についてもう少し書きたい。Trains という雑誌に何か書いてあったことを思い出し、探した。表紙に出ていたのですぐ見つかった。2007年の4月号だ。

 Santa Fe鉄道の大陸横断線は1888年に開通して(UP、CPの1869年に続く、二本目)いるが、それはRaton峠を越えるものであった。あまりにも急勾配で大量輸送には向かなかった。それで、1907年3月にClovis方面に抜ける新線を開通させたのである。緩勾配で鉄道の特性を生かせるものであった。現在は事実上複線化され(Vaughnの西の数マイルが工事中)、交通量は莫大である。北廻り線は40%ほどしか複線化されていない。

 Raton峠の線は、既に役目を終えているような気もする。歴史的に大切な峠であったが、もう昔の話だ。新しいトンネルは旧線の脇に掘ったので、動画をよく見ると塗り込めた旧トンネルがちらりと見える。旧線は1.5 mほど高いところを通っている。コロラド側からの画像では左側に見える。本当はそれを見に行きたかったのだ。

 Abo の発音であるが、エイボゥが現地音である。前にアクセントがある。但し、それはSF関係者の発音で、上記のTrains誌にもその発音が示してある。メキシカンの人たちはアーボと発音するが、圧倒的に少数である。
 先回扱ったRatonは、感心なことに日本語版Google Mapではラトゥーンになっている。

2017年09月20日

Midway

 Midway 1Midway 2サン・ディエゴに行ったら見たいものが、もう一つあった。長年横目で眺めながら行けなかったところだ。
 Aircraft Carrier Midwayである。係留されて、博物館になっている。

Midway 7Midway 10Midway 3 この空母は横須賀に居た。内部の造作は、かなり日本の影響を受けている。第二次世界大戦末期の空母で、航空甲板をアングルド・デッキに作り替えて、かなり長い間就役していたが、90年代に退役した。サイゴン陥落時に、家族を乗せて逃げて来た軽飛行機を着陸させたのは記憶にある。その飛行機は展示してある。

Midway 9 4000人も乗っているので、一つの街のようなものである。食堂は24時間営業、病院も歯科医院もある。補綴(ほてつ 歯にかぶせたり、入れ歯を作ること)もしてくれる。隣の部屋には入れ歯を作る遠心鋳造装置もある。憲兵に取り押さえられたならず者を入れる牢屋もいくつかある。

Midway 6Midway 5Midway 8 水兵たちの寝るところはこのような蚕棚である。機械工作をする必要があるので、このような旋盤とかフライス盤が設置されているし、隣の部屋では板金工作をする。熔接機も各種あった。飛行機の修理をするのだから、相応の工作機械が必要なのだ。部品棚を見た。凄まじい数の部品が在庫してあって、それらが瞬時に検索できるようになっている。コンピュータの無い時代からそういうシステムがあったのだそうだ。

Midway 4 見学者の半分は中国人で、大きな声でわめきながら歩き回る。日本人は少なかった。格納庫は体育館のような高さで、とても広い。最近の原子力空母はさらに大きいそうだから、想像しにくい。
 ニューヨークのマンハッタン島にはもう一つの空母が係留されている。やや小さい。そちらは宇宙開発の歴史も展示しているようだ。

2017年09月18日

続 San Diego Model Railroad Club

118_6387118_6386 引き続いてO scaleの方を見てみよう。30年前と変化はなかった。既に、かなり陳腐化された概念のレイアウトである。ありえない階段状の本線を主題とした古臭いコンセプトに基づいている。取り壊して新しいレイアウトを作るべきである。筆者も、昔はこれを見てすごいと思ったのだが、今は妙なものであると感じた。

 HOの古いレイアウトも、陳腐化して取り壊されたのであろうと思われる。レイアウトの概念は急速に進歩しているのだ。より写実的になるか、抽象化するかのどちらかしかないだろう。
 筆者の博物館は抽象化の道を選んだ。故土屋氏のコンセプトである。すべてを無彩色にし、特別の部分だけに彩色を許した。日本にはあまりない Display Layout である。
 このサン・ディエゴの博物館は、写実的なO scale レイアウトとしては面積が小さすぎる。あたかもNゲージの1畳レイアウトのような感じである。何もかもつっこんである。現場で担当者とその件について語り合ったので、いずれ反映される日が来ると信じたい。
 O scaleでは、実感味は別のところにあるはずである。実物のような慣性のある走り、ポイントのフログでのドスドスという響き、カーヴでの揺れ具合などを十分に堪能させるようなレイアウトが望ましいと考えている。

2017年09月16日

San Diego Model Railroad Club

 予定より早く西海岸に戻れたので、車で二時間余のサン・ディエゴに行った。Balboa Park にある模型鉄道博物館に行くことにした。30年ほど前にも行ったことがあるが、その後どうなったかが知りたかった。

San Diego Model RR Club 4San Diego Model RR Club 5 ここには、N、HO、Oのレイアウトがある。地元のクラブが運営に参加している。今回はHOを重点的に見た。主題はテハチャピ・ループである。実物を正確に縮小した線路配置を実現している。余談だが、筆者の博物館のレイアウトでは、Oスケールのテハチャピ半径を実現している。HOだと半径1600 mm程度だ。

San Diego Model RR Club 7San Diego Model RR Club 2San Diego Model RR Club ループの隣にいくつかある180度カーヴも作ってある。これは
Caliente だろう。
 現代のレイアウトにしては高さが低い。そうしないとテハチャピ・ループを見下ろせないからだろう。要するにaerial view (上空から見た様子)を見せたいのだ。

 色調はとても良い。初夏のテハチャピである。彩度を抑えたほどほどの緑で気持ちが良い。日本のレイアウトを見ると、彩度の高い緑があってがっかりすることがある。

San Diego Model RR Club 6 構成はこのようになっている。写真を見ながらの作業のようだ。航空写真だから、位置関係はよく把握できる。現場に行って取材もしてあるようだ。


San Diego Model RR Club 3 多額の寄付をするとこのようなプレートを床に埋め込んでくれる。これは良いアイデアだ。当博物館でも考えてみたい。

2017年09月14日

Cajon Pass の変化

 テキサスのAmarilloから西進し、カリフォルニアに戻った。ロス・アンジェルスの手前で力尽き、Hesperiaに泊まった。BNSFの本線近くの安宿である。夜中もたくさんの貨物列車が通る。

 翌朝、カホン峠を通るのだが、例によってルート66の旧道を通ってみた。道が良くなっている。昔の駅のところは完全に削り取られている。新しい道を作っているのだ。以前の180度カーヴの道は完全になくなる。

Cajon Pass 4 この写真の矢印のところが今度作られる道だ。白い線は昔の山の形である。かなり削ったのだ。線路わきの段になっているところが昔のルート66である。


Cajon Pass 3 峠を越えて西を見ると、こんな調子である。今までの起伏に富んだ道は無くなり、勾配は均一になる。左の方にくねくねしているのが、現行のルート66である。以前よく行ったお立ち台には乗用車で行く道がなくなってしまい、今回は諦めた。

Cajon PassCajon Pass 2 そうこうするうちにBNSFの貨物列車がやって来た。22‰の勾配をあえぎながら登って来る。駅の跡地は信号所になっているが、最近はほとんど通過する。左の方の高いところを走っているのはUP線である。後発の路線は不利な高所を通っているのだ。現在の技術なら、掘り下げることは不可能ではないし、トンネルを掘ることもできるだろうが、その気配はない。
 この区間だけ電化すれば、電力回生ができそうだが、万一の事故を考えるとできないらしい。石油・電気の安い国であるから、というのも大きな要因だ。

2017年09月12日

続 Raton Pass

 シカゴから直接ロス・アンジェルスに向かう鉄道はSanta Feしかなかった時代がある。カンザスを経て、コロラドからニュー・メキシコに入る経路は、この峠を通るしかない。いわゆるサンタ・フェ・トレイル沿いである。 
 その間、トンネルはこの峠だけであるから、機関車の煙突は長くし放題であった。煙突を伸ばすと、通風が良くなり、効率が上がるらしい。トンネルに入るときだけ縮める方法が採られ、普段は1 m弱も伸ばしていた。サンタ・フェの近代型蒸気機関車は、概して背が高く、5 m以上ある。煙突を伸ばすと6 m近いわけだ。

Raton Pass トンネル全体はニュー・メキシコ州にある。北の出口から10 mほど行ったところが州境である。写真を撮るためにあちこち探したが、すべての道路は閉鎖されていた。


Raton Pass 仕方がないので、車で走りながら撮った写真がこれである。全く参考にならない。この区間の最急勾配は35‰で、本線としては、とんでもない勾配である。この線路上から高速道路をに向けて撮った動画が、下にある。
 昔の写真を見ると、補機をたくさんつけて押し上げている。50輌ほどの貨物列車に、ディーゼル電気機関車を中補機、後補機を入れて、総計10輌も付けているものがある。
 事実上、この Raton Pass は貨物の通過路線としての価値は、すでに失われたのであろう。YoutubeにAmtrak車内から撮った動画いくつかある。

2017年09月10日

Raton Pass

 この峠を車で越えたいと、この40年考えていた。Amtrakでは通ったことがあるが、夜中で分からなかった。発音は、″ゥラトゥーン″ である。歌の文句でもそう言っている。教養ある鉄道趣味人は、すべてそう発音する。
 ところが、現地で確認すると、かなりの割合で ″ゥラトウン″というので驚いた。若い人は、ほとんどそう発音する。tone の音と同じなのだ。年寄りはちゃんと、″ゥラトゥーン″ と発音してくれる。綴りからは想像できない音なので、より単純な音に移行しているのであろう。これは仕方がない。
raton 2raton Ratonはスペイン語のネズミの意味である。試しに近くの店でネズミ捕りを買い、メキシコ系の人に発音を聞いてみた。例によって巻き舌であったが、ラトーンに近い音であった。”トウン”ではない。意外なことに、コンピュータのマウスもratonであった(当然か)。  

119_6577119_6579119_6578119_6575




 駅に行くと閑散としている。貨車の一輌も止まっていない。既にこの線は旅客列車だけが通るのだろう。線路近くの安ホテルに投宿したが、夜中にも貨物は通過しなかった。
119_6582119_6581119_6580119_6574




 町全体が静かで、昔の宿場町としての賑わいは全く感じられない。廃業したモーテルがたくさんあった。


2017年09月08日

Southern Transcon

 BNSFの南回り大陸横断鉄道(transcontinental RR) のことである。シカゴから、Amarilloを経て、Belen Cutoff でCajon峠に向かう。
 Northern Transconは北廻りでGreat Northern路線を通る。一方、UPは何も言わなくても、だれもが知っている大陸横断鉄道である。BNSFは2本持っていることになる。
  この3本が主要な経路で、線路は多少は分かれているが、通るべき隘路は限られている。通行量は膨大である。旅客列車は勾配がきつくても構わないので、これ以外の線路も通るが、長大な貨物列車が頻繁に通るのは、この3本以外にはない。北廻り線は、冬季には雪の影響を受けやすく、その点でも南廻り線の増強が必要であったのだ。

119_6538119_6544119_6553119_6556




119_6560 テキサスのアマリロに向かう国道60号は、この南廻り線とほとんど並行している。かなりの数の貨物列車を追い抜き、すれ違った。テキサスとニューメキシコの州境のFarwellという町では、大きな道路を踏切で横切って長大貨物列車が走っている。とても面白いが、危険である。いずれ高架化されるのだろうが、それまでは毎日数十回もその光景が繰り広げられるのだ。

 たまたま通り過ぎる列車を横から撮った。このような撮り方をする人はまずいないだろうという動画である。

2017年09月06日

続々々 Abo Canyon

 Abo Canyonで撮った動画が見つかったのでYouTube にupした。たまたま、短い80輌ほどの列車で、面白くない。機関車は4輌だ。5輌つないでいれば、100輌以上ある。

 YouTubeにはAbo Canyon関連の動画がいくつかある。
 BNSFの広報ビデオは分かり易い英語で、楽しめるだろう。

 単線時代の動画である。規制の無かった時代の撮影で、気楽に撮っている。

 複線運用を4倍速で再生したビデオが面白い。走行方向は自在のようだ。
 
 Belenのヤードを空撮した動画である。ターンテイブルが残してあるのは興味深い。

 ベレンは長閑な街である。

2017年09月04日

続々 Abo Canyon

BNSFBNSF2 待っているうちに次々と来るので、写し損なう事がある。
 この写真で曲がっている線路が在来の本線で、直線が新線である。

 この写真は西の方を向いて撮っているから、曲がっている方は坂を登っている。この撮影地点の背後が峠になっているので、かなりあえぎながら通過するが、対する西向きの列車は、あっという間に通過してしまう。しかも音がほとんどしない。

 連結輌数は120輌ほどであるが、勾配は12.5‰程度であるから、比較的楽そうである。4重連ないし5重連である。

 Belenを通過するこの本線は、Belen Cutoffと呼ばれている。シカゴ ― ロスアンジェルス間のほとんどの重量貨物列車は、ここを通過する。ざっと一日120万トン強である。

2017年09月02日

続 Abo Canyon

Abo Caynon 4 残念ながら、この区間を横から見ることはできない。事前に衛星写真で調べて行ったが、予想通り、どこにも入り口がない。BNSFは線路立ち入りには極めて厳しく対処している会社で、厳重にゲートで仕切られている。例の9/11の事件以降、鉄道に対するテロ防止の観点からの規制なので、下手に逆らうととんでもないことになりそうだ。

 唯一の接点は国道60号が直角に立体交差しているところで、そこからの眺望は限られているが、多少はある。
 車内から見るには、アムトラックが旅客列車を運行しているのでそれに乗る方法がある。あるいはBNSFに正面から取材を申し込む必要があるが、個人では無理だろう。放送会社などにコネクションがなければ、相手にしてくれそうもない。

Abo Canyon 5 アメリカの鉄道ファンの間では、カホン峠、パウダ・リヴァとここが三大聖地となっているそうだ。これは通過トン数による数字だろう。

 相対的には、行きにくい場所である。サンタフェの街に投宿し、車で2時間かかる。ベレンの街からでも1時間かかる。


2017年08月31日

Abo Canyon

 今回はアメリカの南西部の取材が主体である。目的は別にあって、鉄道は添え物であるが、通り道なのでほんの少し、回り道して撮影した。

Abo Caynon 3 元は単線の隘路であったが、近年複線化されたことにより、膨大な貨物列車がここを通るようになった。Abo Canyonはその脇にある峡谷で、小型のグランド・キャニヨン風の様相であるが、見に行くほどの価値は全くない。
 サンタ・フェ鉄道の大陸横断線は、後述するRaton Passを通っていたが、この勾配は急で、最大35‰もある。長い貨物列車は、とても通すことができない。その代替線として開発され、テキサスを通ってシカゴと西海岸を結ぶ重要な線区である。2011年頃、複線化工事が完成して、15分に一本程度も長大貨物列車が通過するようになった。
 この区間は西のBelenで、Raton Pass からのATSF旧本線に接続しているが、事実上こちらが本線になった。
 
Abo Canyon 1Abo Canyon 2 ベレンを出て南下すると砂漠の中で複線に遭遇する。遠くからでも列車がやってくるのが分かる。タイミングを合わせて踏切で撮影すると、間もなく反対側からもやってくるのが見える。それを撮り終わると、また反対側からやってくるのが見える。というわけで、いくらでも撮れる。 

 最近、写真のサイズが妙に大きくなっている。編集して小さくしてあるのだが、大きく引き伸ばされてしまい、粗く見える。あちこちの設定を触っているのだが、うまくいかない。原版のままアップすると、はみ出してしまう。小さくしてもこの程度で、困っている。


2017年08月29日

帰国

 歳を取ってくると、外国に行くのがだんだん億劫になる。時差の調整が難しくなるからだ。今回のアメリカ行きでは3つの仕事があったが、うまく、ひとつながりに出来たので、時差の影響を最小限に出来た。
 レンタカーは3回借りて、合計1万キロ走ったことになる。テキサスの友人宅には1週間も居候し、あちこちのレイアウトを見て、楽しく過ごした。帰国直前にあった皆既日食も、日本からの来訪者を交えて、最も皆既食の長い場所(イリノイ州マリオン)に陣取り、堪能した。

prominence 皆既食は初めての経験であったので、いくつか面白い経験をした。まず、太陽からの輻射が極端に減ると、気温が、かなり低下する。食が始まってしばらくすると、太陽が半分くらいしか見えなくなる。今まで炎天下で焼けていた車の表面を触っても、気温ほどになり、熱くない。3/4ほどになると、車は冷たい。明け方に車を触ると冷たいのと同等の温度である。多少暗くなっても、人間の目にはあまり暗くなったとは感じないが、輻射は確実に減っているのだ。
corona 皆既食になった瞬間、星がいくつか見え、周りから大歓声が起きた。地平線が見えるような平らな場所だったので、周囲360度が黎明時のようになり、地面に沿った部分だけがわずかに明るかった。気温が急速に下がり、夜中のようであった。

 何らかの原因で日照が減ると、寒冷化する。過去の地球の歴史の中で、火山の爆発などで粉塵が多量に巻上げられた場合、その後の何年かは氷河期のようになる。現在温暖化しているのは太陽の活動が活発化しているのが原因で、二酸化炭素濃度とは関係がない。1億7千年ほど前には、二酸化炭素濃度は現在の2倍以上もあったことを示す化石が見つかっているが、当時の気温は現在よりはるかに低かったことが別の化石で証明されている。

 良識ある科学者はそれを主張しているが、政治家には科学者が少ないらしく、世界中で詐欺同然の二酸化炭素排出権の売買が行われている。一番得をするのは誰かと考えてみれば良い。それは国土面積の大きな国で、人口密度が小さい国だ。ロシアは、黙っていても金が入る。概算だが、日本は過去に17兆円ほどドブに捨てているようだ。
 二酸化炭素は空気中に0.038%ある。それが0.039%になったとして何が変化するのだろう。10万個の粒子のうち38個が、39個になると大きな変化が起こると思う人が居るのだろうか。コメ粒で考えれば、そのような差は全く認識できないと考える人が普通だ。
 二酸化炭素の濃度が今よりはるかに少なかった産業革命初頭でも、小氷河期と温暖期が何度も来ている。これも温暖化ガスの考え方では、全く説明はつかない。

 一つだけ確実に言えることは、二酸化炭素濃度が増すと、穀物の収量が大幅に増える。ある資料によると、コメは二酸化炭素濃度が現在の値の0.1%増大で、収量は1%増す。これは喜ばしいことではある。日食のあと、このようなことを考えていた。

 留守中、拙ブログを読みに来て下さる方が、一定数いらっしゃることに気が付いた。いつもの6割ほどの方が、いらっしゃる。その数はほとんど一定であることは興味深い。pv(ページ・ヴュウ)ではなく、uu(ユニーク・ユーザ)の数を話題にしている。pvは機械的に処理される数だから、参考にはならない。一文字更新しただけでも、2倍以上にも増えるものだ。pv数が多いと言って喜んでいてはいけないのだ。uuの数を話題にしているウェブサイトは少ない。

 写真は Dr.T.Shibata 撮影 

2017年08月04日

荷物車の中

 荷物車は窓がほとんどないので、中に色々な工夫を詰め込める。
 
 5輌のうち2輌は、大きめのショック・アブソーバをつけるつもりだ。ラジコン用の部品を、リンク機構で前後を一つで受け持つ。

 荷物車には貫通幌がないので、連結面が当たる寸前まで縮んでも大丈夫だ。トラベルは各 5mm程度にしないとみっともないので、2輌の4箇所に付ければ、総トラベルは20 mmになる。

 普段は所定の位置まで延びていて、急停車時には縮む。20 mmでも、力積はうんと小さくなるから、連結面の座屈は起こりにくい筈だ。連結器のピンも壊れないだろう。
 
 アメリカ人の組んだ客車には台車抜きで2 kgもあるものがある。中に補強のつもりで、3/8インチ(9.5 mm)の角材が2本も入れてある。床面は平角棒で固定してある。重いわけだ。ボールベアリングを付けたら、凄まじい転がりを示すが、急停車時の事故が怖い。これが脱線転覆すると、周りに甚大な被害が及ぶ。
 スケールスピードでの運転をするが、信号をよく見て、事故が起こらぬよう十分に注意をする。

 7月下旬から、アメリカに来ている。今回はLAXから入国して、アリゾナ、ニューメキシコ、テキサス方面に行く予定だ。本業の取材を兼ねて来ている。
 しばらく休載する。



2017年08月02日

ダイキャスト部品の膨張

 ダイキャスト部品が使われている模型は、定期的に点検をしないと具合が悪くなることがある。
 戦後すぐのダイキャストはボロボロになったものが大半だ。合金中に異種の金属が入っていると、金属の結晶隙間で腐食が起こりやすいからだ。最終的に粉になってしまう。
 そこまでひどくなくても、鋳物が膨らむことがある。1%以下の膨張であるが、篏合させてある部品が外れて、ばらばらになる。ギヤボックスが膨らめば、ギヤの噛合いが悪くなるだろう。

diecast expansion この写真をご覧戴きたい。KTMが1970年ごろ作って輸出したものであるが、台車がバラバラである。軸箱はたくさん必要であるので、ダイキャストで作った方が安いと判断したのだろう。以前はブラスの角棒から挽き出した軸箱体に、ドロップ製のベアリング・キャップをハンダ付けしていた。
 含油合金で作った軸受をダイキャスト部品の中に押し込んで作ったのだが、50年近く経つと、抜け落ちている。割れているわけではないのだが、ごそごそである。いずれ割れるのであろうか。仕方がないので、フライスで角棒を挽いて軸箱体を作る。それにロストワックスで作ったベアリング・キャップをハンダ付けした。かなりの手間である。
 長年のうちに集めたディーゼル電気機関車のうち、半数が修理不能であったが、この半年のうちに殆ど作り直した。フライス盤あればこそである。それと金属回収業の人と仲良くして、大量の材料を持っているからできることである。

 やはり亜鉛ダイキャストは信用できない。ブラスに限る。


2017年07月31日

tongue rail

 本線から客車ヤード、隠しヤードへの分岐はdouble slipである。それを作ってないので、本線への牽き出しはできない。
soldering jig いよいよダブルスリップを作らねばならず、トングレイルを8本削った。例によって、尖端を曲げてジグにハンダ付けし、フライス盤で落とした。


#10 tongue rail#10 tongue rail (2) 裏表で二通り4本ずつにしておかないと勘違いする。曲がった部分はほんの少ししか削れないから、反対側(この写真では下から)ヤスリで削る。

tongue railtongue rail2 削った部分を接写するとこうなっている。あまり薄く削ると弱いので、ウェブ(レイルの薄い部分)の厚みを残し、尖端だけクサビ状にする。この写真の状態では削り過ぎていて、尖端が割れている。後で切り縮めて修正したが、よく撮れている写真なので使った。

 角度が大きく見えるが、望遠レンズなので、圧縮されて見えるだけである。脱線しないポイントを作るコツはここである。先端が厚いと良くない。
 Low-Dのフランジ角は小さいのでまず大丈夫だが、機関車の中にはRP25もどきが潜んでいる。

2017年07月29日

続 転車台 

indexing インデックスの部分は、この部分だけは作ってある。例によって荒っぽい作りだが、機能のみを考えればこれでよいのだ。
 廃金属回収屋で入手した砲金のブロックと角棒である。これだけで1 kg弱ある。角棒はペンキが塗ってあったので、ブレーキフルードで剥がし、打痕を削り落とした。フライス盤に銜えて溝を掘り、ボールベアリングが嵌まるようにした。

 剛性がなければならないので、大きな材料を用いている。まともに買ったら高いはずだ。

 ボールベアリングをネジで留めるのは正しいやり方ではない。心が出ないからだ。タップというものには、ネジ溝が一つしかないから、均等に切れて行く筈がない。どうしても、フレが出る。
 本当はピンを植えるべきだが、あえてネジにした。一つしか作らないので、現物合わせで中心をずらせば良いのだ。厚肉パイプをフライスで削って、偏心スリーブを作る。それを嵌めて少しずつ回し、ちょうど良いところで接着する。簡単である。角棒の出入りは正確に直角でなくても良いので、気楽なものだ。

 この角棒が滑らかに出入りすれば良いので、この工作はできあがりだ。問題は先端だが、見通しが付いた。
 外径1/8インチの鋼のロッドがないので、アメリカで探さねばならない。日本ではインチ材が本当に手に入りにくい。削り出せば良いと言っても、ドリルロッドには敵わない。

 

2017年07月27日

転車台

 回転する円板を支える戸車風の支えを、いくつか買って試したが、すべて不合格であった。とにかく摩擦が大きい。慣性で廻り続けるほど、摩擦が少なくなければならないのだ。

image 仕方がないので、自分で作った。平角棒とチャンネルを組合せて貼り付け、フライスで削って製作した。ハンダは後ろの押えを使って焙り付けだ。高さを低くしたかったので、ベースを切り込んでヤスリで仕上げた。
 多少のばらつきがあったが、ローラ面高さが16.00 ± 0.04 mmでできた。と言っても、合板の円盤に付けるので、その平面度がかなり怪しい。そのうち、自分の重さで落ち着くだろう。チャンネルは快削材であったが、平角は粘い材料で参った。大事なエンドミルを折るのではないかと、ヒヤヒヤであった。
 ボ−ルベアリングは、直接ネジに通してあるのではない。厚肉パイプを通してある。チャンネルにもネジが切ってある。こうしておかないとネジを締めたときにチャンネルがゆがむ。所定の性能を長年に亘って発揮させるためには、余分のストレスが掛からないようにしておかねばならない。

 円盤に取り付けて、手で廻してみると、くるくると廻った。レールの鉄板に埃があるせいか、少々やかましい。油を付けて磨くと、かなり静かになるはずだ。動画があるのだが、サイズが大きいからか、UPしてお見せできない。
 次はインデックスである。ある程度工作は進んでいるが、まだお見せできる状態ではない。ノッチに喰い込むクサビの形状について、いくつか試作をしている。
 思い付く形はすべて作ってみたが、満足がいかない。先週思い付いたものになりそうだが、工作が進んでいない。
 フライスのDRO(ディジタル・リードアウト)を壊してしまい、取り換え作業中である。最近はこれがないと工作できないのがつらい。回転速度も回転計を見て行っている。以前のような勘に頼ることが無い。周速度を一定にすると良く削れる。

2017年07月25日

意外な話

 7月19日の記事に対し、KMCの須々木裕太氏からコメントを戴いている。ブログ本文で紹介させて戴く。

 KMCは運転者がモジュール内側に居り、走行中の列車が木立に隠れて余り見えないので、列車と一緒に移動する事は不可能で定位置で運転しています。このことはKMC会員周知の事実です。一方、モジュール外側には脱線復旧や線路磨き要員のメンバーが常時数名列車について歩いているので、コメントされた方は、この風景を見て「ウォークアラウンド実施中」と勘違いしたものと思います。
 ウォークアラウンドの定義も含め何も判っていないのに、KMC会員を詐称して関心を引こうとする人が居るとは、何とも情けないですねぇ。 

 要するに、2008年5月1日に投稿されたコメントはKMC会員を騙(かた)ったニセモノであろうということだ。さらに、メイルでこのようなことも教えて戴いた。

 私がKMCに参加したのは2004年です。当時も今も、KMCの運転方式は変わっておりません。正しい意味での「ウォークアラウンド」すなわち、列車と向き合って列車と共に移動しながら運転する事は、KMCでは行われていない事は確かです。
 赤外線や無線スロットルを使って、観客側から列車を制御する試みは何度か行われましたが、観客をかき分けながら列車と一緒に移動するのはまず不可能でした。結局、運転者は内側、観客側にサポート者数名という体制で公開運転しています。 
 ただ、2008年当時在籍したが、現在は退会された方も数名居られますので、会員外の詐称かどうか?という点について100%の確信は有りません。しかし、昔も今も「KMCは**のパイオニア」等、対外的に成果を誇示したり、他のモデラーの方を見下したりといった事をする会員は思い当たらないのが、正直な所です。
 軽便鉄道模型祭やその母体であるKMCやKBMCに関するデマや中傷が時々耳に入りますので、誤解を解きたい一心でコメントをお送りしました。何とも面倒な事で困ったものですね。

 須々木氏とは古い付き合いで、彼の心情はよく理解できる。確かにKMC会員はどなたも紳士的な方ばかりである。KMCという名を騙ったのは、犯罪である。IPアドレスは分かっているので、事の進行状況を見て、公開するかもしれない。


2017年07月23日

続 荷物車5輌

inside brake wheel この写真を見て戴きたい。分かりにくい角度の写真だが、内側から妻板の方を見ている。こんな所にブレーキ・ホイールがある。実はその外側にもある。
 ブレーキ・ホイールは裏表にあるのだ。当然同じ軸で廻るから、作動時の回転方向は見かけ上、異なることになる。
 妻の貫通扉は窓無しで、これは防犯上必要なことである。開くようにしてある。

 この荷物車は20年ほど前に入手した。床下も必要以上に出来ていて、配管がたくさんある。プロトタイプの通りに出来ているかは、やや怪しいところもあるが、本当によく出来ている。おそらく作者はUPの職員であったに違いない。そうでなければ気が付かないところまで、作っている。

 ハンダ付けは例によってぼてぼてだが、一応よく付いている。良いフラックスと大きなコテを使っていることが分かる。炭素棒を使った形跡はない。ただし、力の掛かるところに当て板を付けずに、同じ調子で付けているので、剥がれてしまう。ハンドレイルは鉄線を使っているので硬い。車体のボルスタは厚いブラス板を組合せて作ってあったが、台車が廻りにくく、脱線した。当たるところを切り取って、別の方法で台車を取り付けた。もちろんボール・ベアリングを付け、Low-Dに取り換えた。6輪がイコライズしているのが分かる。1.7 kgもある重い客車が、驚くほど滑らかに走っていく。

2017年07月21日

荷物車5輌

 荷物車を複数用意する必要があった。UPの末期の特急旅客列車には、荷物車がたくさん繋いであった。大陸横断の郵便物を満載していたのだ。しかし、1968年あたりから突然その数が減った。すべての郵便物が航空機輸送になったからだ。
3 bags 博物館では、1950年代のUPを中心にコレクションを形成しているから、最大限の荷物車が必要であった。ケムトロンのキットには、80 ftの3軸台車の車輛がある。それを3輌入手した 。

 3輌のうち、1輌はアメリカ人が組んで、塗ったものだった。きれいに塗れているのだが、一部のハンダ付けが甘く、すべての扉が外れていたのを、安く買った。扉を作って、塗料が傷まぬよう低温ハンダで付けた。屋根とサイドの境目が外れたのも直したが、低温ハンダは好きではない。

 2輌目はアメリカ人が組んだのにしてはハンダ付けが完璧であったが、側壁の厚みの分、扉を控えて(recessedにして)つけるのを忘れて、平坦なサイドであった。とても奇妙な感じで、それを極端に安く買った。扉を外して、recessさせた。とても面倒な作業であった。すべてばらした方が、時間的には早かっただろう。

 3輌目は未組キットで、側板が抜いてなかった。糸鋸で切り抜いて、扉をrecessさせた。新品だから、それなりの価格であった。組立ては短時間で終わった。
 Kemtronの客車キットは、60年代の発売だから、今から見るとかなり甘い作りだが、塗って編成にすれば、素晴らしい。それ以上は望む必要もない。

 件の73 ftは、2輌作った。Kemtronのレヴェルに合わせた作りである。編成であるから、細かく作っても仕方がないのだ。 ただ、走行性能だけは最高にしてある。
 この種の窓のない車輛は楽である。2輌を10時間ほどで作った。梯子は祖父江氏のところから来たSANTA FEのテンダ用の足を延ばして使った。これにケチを付けるとは天に唾するようなものだ。
 床下器具は横から見えるものだけを取り付ける。連結面の造作は大切で、それらしく作る。

 例のコメント主がまた書いてきたが、脱力するような内容であった。博物館を開くと、様々な人が来るだろう。客商売ではあるが、断固とした態度で臨む決意だ。幸い、すぐ近くに警察があるので話は早い。そのお巡りさんは汽車が好きなのだそうだ。

2017年07月19日

様々なコメント

 このブログでは、コメントは承認制である。すなわち、コメントを投稿してもすぐ載るわけではない。こちらに編集権があるので、誤字の訂正をしたりしてから、公表している。
 中にはおかしなものもあって、「調子に乗るな。」とか「態度が偉そうだ。」などと書いてくるものもある。IPアドレスは保存してある。

 ずいぶん前だが、「日本ではウォーク・アラウンドを採用しているという記事には、ほとんどぶつからない。」と書いたところ、KMCの人と称する方から「木曽モジュールクラブや軽便モジュールクラブでは、DCC&ウオークアラウンドはあたりまえです。あまり日本のファンを見くびらないように忠告します。」というコメントが入った(下線は筆者による)。この言葉遣いには違和感がある。
 読解力の不足と、表現力の無さである。客観的な話として受け取れないのだろう。

 筆者はおそらく、日本で最初のウォークアラウンドの実践者である。1978年頃、
4線の機関庫風景を作り、7 mほどではあったが、本当に歩いている。高さは1 mであった。入替えをして楽しんだ。その高さは当時としては、格段に高かった。
 それから何年後かに、彼らはモヂュールを組合せてそれを実現したのだろう。雑誌にも載ったので、それを誇りたかったのであろう。しかし、その写真を見て感じた事はウォーク・アラウンドとしては低すぎるのではないかということだ。全体をあと50 cm上げることができれば、かなり違う効果が出ると思った。
 このことを、先に紹介したコメントの件を含めて、KMCの方に直接質したことがある。
「おっしゃる通りかもしれませんね。コメントの件は誰かわかりませんが失礼しました。我々全体の意見ではないです。」という話であった。
 会って話せば、皆紳士的なのだが、顔の見えない場所からはかなりひどいことを平気で書いてくる。これは鉄道模型だけではない。某掲示板を見ればそのような記述が大半だ。何年も見たことがないが、その中にきらりと光る宝石もないわけではないという話だ。

 このブログでは、コメントは99%以上載せている。載らないものがあれば、それは明らかなマナー違反である。直接会って話せる内容なら、多分OKだ。
 極端にひどいものはIPアドレスを公表することも考えている。


2017年07月17日

あるコメント

 先日、このようなコメントが入った。
ハンダの流れ方や、6か所ある梯子の造形やら、雑な工作ですね。スクラッチビルドを「しない」と言うより、正直に人並みの工作は「できない」と言った方が良いのでは。 」

 なかなかの自信家なのであろうと推測する。ただ、読解力には大きな疑問符が付く。このブログを最初から読めば、全くの見当違いである事はすぐ分かるはずだ。
 筆者は外見にはそれほど拘らない。塗装することが前提だから、キサゲでハンダを削ってぴかぴかにするようなことはしない。また、内側にはいくらハンダが見えていても、削らない。ただ、接着面には100%ハンダが付いていることが条件だ。

perfect soldering このコメント主はOスケール (OJではない)の客車を持ったことが無いことは明白だ。1.5 kg〜2 kg以上もある客車をわしづかみにすると 、ハンダ付けが外れることがある。経験上一番多いのは、面積の大きな荷物扉である。だから厚めの板を用いて、完璧な、水も漏れないハンダ付けをする。窓ガラスは、アクリル板をアングルに嵌めておく。接着では剥がれるからだ。

 ブラスの板はクズ屋で買ったものだから、錆びて汚いが、気にしない。塗れば全く問題ないし、錆びているものの方が塗装が剥げない。フェルト・ペンで書いた文字はシンナで拭いて、塗装する。プライマは無くて良い。

 梯子は片足しか付けてない。最終的な完工時には両足付けるが、作業中は曲がりやすいので、直しやすい状態のほうが良いのだ。中段のハンダはすべてが完成した時に削り取る。頑丈でないと作業中に壊れてしまう。今回も撮影直前に落としたので、一部の部品が落ちている。しかし、机の高さから落としたのだが、本体にはまったく被害はなかった。

 コメント主は、店で売っているキンピカの完成品のようなものが理想だ、と考えているのだろう。ところがこの博物館では、よく走り、多少の事故でも破損しないことが最優先だ。20輌編成の客車が30 kg以上もあるとは、見当もつかないだろう。床板のセンタ・ビームはあのような形でないとビビリが出る。1.5 mm厚のチャンネルを付ける時に、完全なハンダ付けが必要なのである。はみ出さないようにできるものなら、お見せ願いたいものだ。長さ464 mm、幅63 mmの車体を、0.8 mmと1 mmの板で作ってみれば、いかに不見識なコメントであるかが分かるだろう。実際に作れる人はこのようなコメントは書かない。
 
 (自己)相対性という概念がある。自分が社会の中でどのような位置を占め、何ができて何ができないかを知ることだ。それができる人が大人である。すべての鉄道模型人にそれを要求するのは、無理なことなのだろうか。


2017年07月15日

続々 Bluetooth control 

 コントロールの効く範囲は、だいたい 10 m である。それ以上離れると時々切れるようになる。HO以下なら、全く問題ない範囲である。

 この基盤はロボット製作用であるから、最大5.5V(4.8V電源を考えている)である。新規に設計すれば 12 V用も可能であろう。そういう製品を出せば、かなり売れるはずだ。価格もこの程度でできるだろう。当然、コントロールパネルはそれなりの設計が必要だ。
 今回はターンテイブルの駆動に用いるので、操作距離は 5 m以内である。回転橋を目で見て操作するので、これで十分だ。駆動部の製作は少し進展した。 

 
 今までDCCが最高だと考えてきたが、最近考え方が少々変わって来た。無線制御は、これからかなりの顧客を獲得するだろう。比例制御が決め手である。on, offしかない制御では面白みがない。連結器の解放がゆっくり行われるのは気持ちが良い。ドアの開け閉めも自在だ。しかし、ポイントマシンはDCCが良い。信頼性の点では敵わないからだ。

 博物館のレイアウトは最大距離が 20 mあるので、Bluetooth そのままではだめだが、いくつかの中継基地があれば使えるかもしれない。通信する内容が少ないので、Wifiより安上がりである。Wifiは動画の送信などに都合の良い方式である。そういう意味ではWifiはもったいない。電力もたくさん要る。

2017年07月13日

続 Bluetooth control 

 この装置は3980円である。電圧がやや低いのが問題だが、それにあわせたモータがあれば、鉄道模型でもそのまま使える。DCCと違って、ファンクションがすべて比例制御だから、連結器の解放、ドアの開閉、パンタの上下等、自然な動きをさせられる。しかも安い。電圧を上げる工夫はH氏が実験中だ。

 DCCのデコーダで3980円で買える物が、いくつ位あるのだろう。音声は少々考えねばならないが、現在の技術なら、克服は可能だろう。

 買った受信機には自由に名前を付けられるし、最大20ほど登録できるから、かなりの数の機関車を呼び出すことができる。しかし、重連のことは考えてないから、iPad等が複数要る。重連を前提とするなら、全く新しいソフトウェアが要るだろう。
 筆者は関節式蒸気機関車の前後のエンジンをこのモータ出力2つで動かすことを考えている。片方だけ、スリップさせることは容易だ。

 ひとつのモータ出力で1.5 Amp だそうだが、二つを並列につないで、回路を少し変更すると(ジャンパ線を切り、新たなジャンパを付ける)3 Amp 出力になるという。当レイアウトでは最大電流が1 Amp 程度なので、その必要はないが、面白い設計だ。


2017年07月11日

Bluetooth control

bluetooth RC Bluetooth のラジコンセットを買ってみた。赤く光っているのが、商品である。洗濯バサミではさんであるのが、サーボ・モータであり、大きなギヤード・モータが、ターン・テイブル駆動用とインデックス用である。 
 
 驚くほど小さく薄い。配線はあまりにも単純で、これで良いのかと何度も確認した。電源は、最大5.5Vとあるので、4.5 Vの電源を持ってきて電圧を計った。無負荷で7.5V もあるので、そのままでは壊れてしまいそうだ。解放端を接続するのではなく、ブリーダ (bleeder) の抵抗を付けて、ある程度の電流をバイパスさせた。経験上、100 mA 程度流せば電圧が落ち着くものだが、今回はその程度では駄目であった。昔の電源は全波整流を電解コンデンサにつないでいたから、141%の電圧が出てしまった。少し流すだけで、電圧が落ち着いたものだ。


 たくさんの抵抗を直並列につないで、電流を増やした。500 mA も流さないと、6 Vにならない。3 W ほども熱が出るので、抵抗は熱くなる。表面積が大きくなる様に工夫しておいたが、しばらくすると、火傷するくらい熱くなる。もう少しまともな電源を探さねばならない。 
 
Bluetooth  control ソフトウェアは、ダウンロードできるから、iPadを開いてアイコンをクリックすれば、すぐにこの画面が出る。sync を使えばいくつかのサーボを同時に動かせる。個別の極性反転は flip で行う。


control panelcontrol panel 2 編集画面で、2モータ、4サーボ、4LEDの選択をする。画面に見せない様にすることもできるし、いくつかを連動させることもできる。ただ、自分の好きなように縦横を入替えることができないので、ロボットのラジコン以外では使いにくいだろう。
 黄色と赤の文字は筆者の注釈である。

2017年07月09日

73’ baggage

73ft bag この荷物車は郵便物の運送用(mail storage) である。出発地点から到着地点まで、扉を開けないこともあるらしい。荷物車は長い 80 ft のと短い 73 ft がある。これはその短いほうである。いわゆる郵便車には、郵便物を行先別に分ける機能を持つものもあるが、これはそうではない。

 荷物車ではあるが、中に簡単な机とトイレがある。したがって水タンクもある。強制換気のファンも持っている。もちろん暖房も入る。短いとは言っても、22 mもある。

 今これを2輌作っている。外形はほとんど出来ている。台車を付けて、塗装すれば完成だ。全ブラス製で、1.5 kgほどもある。もう少し薄い板を使えば良かった。
 床板の背骨は厚い押出しのチャンネルを使った。肋骨に相当する部分は省略しても見えない。ボルスタはまだ付けてない。高さを決めてから、機械で削り出す。
  連結器は長いものを用い、推進時の座屈を防ぐ。
 これを作ったのは、2軸台車をたくさん持っているからだ。手に入りにくい3軸台車を付けたのは、郵便車と長い荷物車である。これらは重いのだ。

 もう一つだけ(片方だけ)3軸台車があるので、それはボイラー車に付けようと思っている。それは暖房用に改造された車輛で、重いボイラと燃料タンクを積んでいるので、片方だけ3軸なのだ。これも窓が少ないので、簡単にスクラッチ・ビルドできる。


2017年07月07日

スクラッチ・ビルディング

スクラッチ・ビルディングはもうしない」と書いたことがあるが、最近は細かいものをよく作っている。例のOBJプロジェクトもそうであるし、貨車とか客車を結構な数、作っている。
 最近は少しずつUPの客車をキットから作っているが、その中に入れる荷物車は好きな形のものがないので、自作している。全熔接タイプだから、リヴェットを打たなくても良いので、実に簡単だ。床下もごく適当に、見える範囲だけ付ける。

73ft baggage 大きなシァを持っている工場で切ってもらった床板、側板を毎日少しずつ加工している。窓が少ないので工作は簡単だ。4枚重ねて扉を抜き、内側に側板の厚み分の控えをハンダ付けする。あっという間にできてしまう。こういう工作は楽しい。
 
 妻板にはメクラの扉があるので、その周りを角線で作り、ハンドレイルを付ければできあがりだ。妻と側板を直角に付けるのは簡単である。
 まず、接合部にハンダメッキをしておき、大きめのコテで何箇所かチョン付けする。ハンダは玉になっている程度で十分だ。それを直角のジグに嵌め込み、接合部の下半分を濡れ雑巾で防護する。上半分を小さなガスバーナで外から炙ると、玉になっていたハンダが、つるりと浸み込んでぴかっと光った面になる。
 ひっくり返して、残りを付ける。こうすると完全な接合ができる。裏にアングルを付ける必要はない。実によく付いている。ハンダはスズ63%のを用いるのが唯一のコツである。融けているか、固まっているか、のどちらかしかないので、極めて短時間に終わる。このような作り方は、ある程度の大きさを持つOスケールだからこそできるのだろう。炭素棒を使えば、HOでもできるはずだ。 


2017年07月05日

ハンダ付けとフラックス

 台車の内側でハンダ付けする必要があった。すでに車輪が付けてあり、外すのがとても面倒である。薄い板バネに中間車軸のキャノン・ボックスを付けねばならなかった。こういう時は、フラックスが間違って飛散する事からの防護をしなければならない。濡れタオルでマスクする方法もあるが、狭いところでやや困難である。飽和溶液を使って炭素棒で加熱すれば全く飛ばさないでもできるが、この場所ではそれが使えない。間違って飛散させて仕舞う可能性だってある。

 こういう時のための秘策がある。僅かの塩酸が入ったタイプのフラックスがある。それを少し塗りつけてしばらく待つ。30秒も経てば、塗った部分の色が変わる。ブラスが溶けているのだ。高校の教科書には、塩酸は銅を溶かさないと書いてあるが、それは試験管中での話だ。空気中ならよく溶かすことができる。薄い塩酸に酸素が溶け込み、酸化剤として機能する。酸素の働きであるから、少し息を吹きかけると、さらに反応速度が大きくなる。塩化水素は薄い水溶液からは蒸発しにくいから、臭いもない。

 そこでフラックスをティッシュに浸み込ませて取り除く。そこにコテで融かしたハンダを触れさせると、ハンダはフラックスを塗ったところだけに、薄く広がる。要するに、ハンダめっきをすることができる。この時、フラックスはほとんど残っていないので、飛散することはないと考えて良い。

 コツは薄く塗ることである。薄いと、酸素がよく届く。事前に金属表面の酸化被膜は軽くヤスリを掛けて除いておくことは不可欠だ。ティッシュで液体を取り除いてから、時間を置いてはいけない。30秒以内が良い。ティッシュは直接ごみ箱に捨てないでとっておき、あとで水ですすいでから捨てる。含ませたまま乾かすと、塩化水素が逃げやすく、周りの何かが錆びやすくなる。

 相手にもハンダめっきしておいて、重ねてコテを押し当てると、ハンダ付けは完了だ。ごく微量のフラックスが付いているので、さっと水洗いすると終了である。ボールベアリングを付けたまま洗っても、潤滑油があるので、水は浸み込まない。すぐに水を切り、タオルで水を吸い取って、強い風を当てて乾かせば良い。

 この方法をお試しあれ。図面を広げた上でハンダ付けしても安全である。


2017年07月03日

脳内3D

 先日、目を瞑って頭に浮かぶ3D画像をひっくり返した経験を紹介した。
 何人かの友人が、感想を聞かせてくれた。

「あれは面白いね、確かに頭の中でひっくり返して裏を見れば、簡単だし、好きなように回転させられるからね。」

「それができる人は、最近はほとんどいなくなった。会社の中でも我々の世代の少し後までだね。若い奴は図面を持ってきて説明するけど、『この裏はどうなっているんだ。』と聞くともう駄目。コンピュータで裏返してそれをプリントアウトするのに時間が掛かってしょうがない。頭の中でやる訓練をしてないんだ。」

「伊藤剛さんなんかは凄かったね、質問すると、『裏はこうなっていてね。』と、たちまち絵を描いてくれる。遠近法まで使った絵をさらさらと描いたよね。」
「頭の中ですべてやる訓練をしているからだけど、生まれつきの素質もあるね。」

「特定の音楽を聴くと、空中に浮かんだものが見えるんだ。海岸線を俯瞰しながら、自分も飛んでいるカモメになる。相手の下に回り込んだりできるんだぜ。」
「そりゃ少々異常かも知れんな。」

 この話をコンピュータ業界の男にしたら、
「それは違うな。そういう3Dの能力がある人が、別の業界に行くようになったというだけじゃないか?僕の周りにはいっぱい居る」と言う。さて、実際はどうなのだろうか。

2017年07月01日

続々々 3軸台車

 出来上がった3軸台車を床に取り付ける。コピー機をばらしたときに出て来た、幅の広いゴムベルトを保存していた。耐熱ゴムで、幅 220 mm、厚さ1 mmである。
 とても滑りが良いので、キングピンの座金として使う。音が非常に良くなる。今まで、カツカツと頭の芯に響く音だったが、コトコトという音になる。斜面を滑走させると、快適な走行音であった。中央軸がバネ一枚で支えられているのは少々荒っぽいが、実に調子が良い。簡単に作るということを、最優先にした結果だ。
 タダ同然で手に入れたプルマン展望車が、更新された。車輪とボールベアリングの価格の方が、はるかに高い。

cotter pin 3軸台車のキングピンの留め方は、もう一つある。それは台車ボルスタの穴をバカ孔にして、キングピンを上から挿す。キングピンの先端には軸に垂直に孔が開いていて、そこに割りピンを挿すのだ。アメリカ製の模型はそういうタイプが多かったが、日本製ではまず見ない。割ピンは台車の重量を支えれば良いだけだから、針金でも良い。実に簡単である。この車輌を改修する時にうっかり写真を撮り忘れてしまった。部品は外す時に、くにゃくにゃになったので、捨ててしまったのだ。
 今回は上向きボルトで、ダブルナットである。さらに接着剤を付けて弛み止めとした。

 今回の工作は試作である。調子を見て設計変更があるもしれない。この工作を、あと10輌分せねばならない。客車ボディは完成しているので、やらないわけにはいかないのだ。 

2017年06月29日

続々 3軸台車

Equalized + sprungequalizing 前後軸を、ひっかかりなくイコライズするというのは意外と難しい。今まで、ほとんどのアメリカ人は何も考えずに組んでしまったのだろうが、この写真をご覧戴くと問題点がお分かりだろう。

 支点(赤矢印)が荷重の掛かる部分のかなり内側にある。これではまずい。すなわち、軸には回転力以外に、コジる力が掛かっている。摩擦を最小限にする工夫が必要だ。橙色の部品には厚板を貼り合わせて、段付きネジの円筒部と同じ長さの摺動回転部を作った。こうすればコジる力が働いても、平気である。

making equalizerequalizer + pin この軸は長めの段付きネジだが、相手と良く擦り合わせて、ガタが全くないように作り、モリブデン・グリスを少量塗っておく。厚板にはリーマを通し、油目ヤスリで調整した。潤滑脂を付けてぬるりと入るよう (snug fit)  にする必要がある。 この手の工作は得意である。

 本来は台車は2点支持にすべきだが、段付きネジの数を節約するために3点支持にした。要するに、片方はハンダ付けするのだ。捻られる角度が小さいので、全く問題ない。

spring releasedspring depressed 組んで見て、3点支持が機能することを確かめる。中間軸は、いわゆるキャノン・ボックスで、末端に内径 2 mm、外径 5 mmのボール・ベアリングを入れている。左はひっくり返してバネが伸び切った状態で、右は押え込んだ状態である。この位置あたりでリミッタで制限する。この台車は上の写真とは別の部品を使っている。

spring loaded 薄いリン青銅板を曲げてハンダ付けし、200 gを支えていることを確認する。全体を組んだら、荷重を掛け、ポイントのフログの上を通して音を聞く。3軸とも同じ音がすればよい。曲げた1枚の板バネだからふにゃふにゃで、中間軸は左右に振れてショートすることもありそうだが、意外にそれはない。レイルの上を走っているので、左右に振れることがないのだ。あるとしたら、それは脱線時だから、問題外である。

 完成した台車は、薄いゴム板を介して車体に取り付けると、非常に良い音が出るようになる。 

2017年06月27日

続 3軸台車

 レイアウトの作業中に、車輛工作のことを考える。帰り際の1時間に工作をする。

Walthers Pullman truck プルマンの台車がたくさん必要だ。とりあえず Walthers のキットを組んだものに数輌分取り付けねばならない。良い性能のイコライザ付き台車がないので、改造して作らねばならない。

Modofied Walther's truck 造形の点では、 Walthers のダイキャスト製がなかなか良いが、抜けるべき孔が抜けていないので、文鎮のような感じである。まずそれを糸鋸で抜いてしまう。細かい糸鋸は詰まりやすいので、最大限に粗いものを使う。電動糸鋸の金工用が具合が良い。この写真は一部切り抜いた状態だ。

spring attached ザクザク切って、ヤスリを掛ける。そこに細いコイルバネを貼り付けると、可動式だと勘違いする人が出てくるほどだ。


 文鎮からは脱したが、中間軸をどうするかだ。よくあるのは、中間軸受けを長穴にしてごまかす方法だが、走っているとき、車輪が踊るのが良く見えてしまい、みっともない。音も悪く、これは駄目だ。
 前後軸はイコライズするが、中間軸はバネで支えたい。側台枠がダイキャスト製なので、軸箱は動かせないのだ。

 なるべく簡単に解決したいので、内側軸受にして板バネで支えることにした。20年ほど前思い付いて、ある程度の部品は作ってあるのだ。Low-Dを開発しているときの試作車輪を用いたユニットを、いくつか持っている。それはボール・ベアリング入りである。キャノンボックスにバネをハンダ付けすればできあがりだ。

6-wheel truck 要するにイコライズしている2軸の中間にバネで圧着する中間軸を付けるのだ。この場合のバネの強さは事前に実験して決める。予定では、このプルマンの軸重は約200 gwだ。台車の質量が約170 gだから、バネだけで台車+30 gの分銅を支えなければならない。あとは自然に分配される。 
 このバネの負担力を先に計算するというのは、当たり前なのだが、意外と盲点であるそうだ。これを考えている人は少ないと思う。蒸気機関車の先従台車をバネ支持にしているときは、これを先に考えるべきなのだ。そうして、動輪がスリップするかどうかを計算し、補重量を決めるべきである。
 過去に完成させた機関車は、すべてそうやって決めて来た。大切なモータを焼いてはいけないからだ。


2017年06月25日

3軸台車

 模型の3軸台車で実物通りに動く物は少ない。

 イコライズしてあれば、イコライザの支点は2:1の点を押えているはずだ。実物がそうなっているから、模型にも間違いはない。
 ところが、Sunset の子会社のGolden Gate Modelsの客車の台車は、不思議だ。バネ支点位置は良いのだが、イコライザと3つの軸箱が一体なのである。折れないから、何とかして切り離してみようと思った。しかし、切ったら最後、どうやって収拾を付けるかが問題で、まだ手をつけてない。イコライザは亜鉛ダイキャストで、細いがかなり硬い。曲がらないこともないので、重い客車が載っていれば、ある程度は撓んで、何とかすべての車輪が密着しているようだ。
 心皿位置がネジ留めの都合上、ずれていて、軸重が一定でない。脱線しやすいから、これは許せない。心皿位置を支える滑り子を取り付けて、回転中心はずれているが、荷重は中心に掛かるようにした。脱線は皆無になった。
 アメリカ人は、よくあんな状態で我慢しているものだ。軸重が一定でないと、様々な条件で浮き上がりやすく、ろくなことはない。

Ace's 6-wheel truck この台車はAceと云う会社が1965年頃売っていたもので、ダイキャストのフレイムとホワイトメタルの軸受からなる。ちゃんと sprung であるが、軸が入るところはハトメが入っていた。減りにくいつもりなのだろうが、どちらかというと給油が完全であれば、ホワイトメタルの方が摩擦が少ないはずである。実感的とは言い難いが、まあよくできている。
 いずれ、ロストワックスの軸箱にボールベアリングを入れたものに取り換える。

USH working spring truck これはUS Hobbies (KTM製造)が出していた細密構造のダイキャスト台車である。揺れ枕まで動く凝った作りだが、車輪が亜鉛鋳物で話にならない。スケールを間違えているような気もする。大きいのだ。1/45.2かもしれない。しかし、「これでも正しい」という人もいる。大きい台車もあったと言うのだ。真偽は分からぬ。
 Dennisはこれをもとにロストワックス鋳物を作った。鋳縮みで、ちょうど良い大きさになったそうだ。

2017年06月23日

果報は寝て待て?!

 度重なる目の手術で、相当に参っている。内部の問題(白内障、緑内障)は全くなく、外部の問題なのだが、余分なもの(翼状片)が表面に出来て、それを切除している。瞳に掛かる前に取らないと、大変なことになる。今回もきわどいところだったようで、「来るのが遅い」と言われてしまった。それが成長すると、目のレンズが多少影響を受けて、歪むらしい。乱視が出てきたのはそのせいだという。
 今回も単に取り除くだけだろうと気楽に行ったら、根本的な原因を解決しないと再発が収まらない、というわけで長時間の手術となった。かなり深く切ってレーザで焼き切る。欠損部分(defect) を埋めるために、よその影響のなさそうな部分から切り取って来た組織を移植するということをしたようだ。手術室には、 新しいZEISSの手術用顕微鏡が装備されていた。
「前の器械はどうされたのですか。」と聞くと「捨てたよ。」とおっしゃる。「それ、欲しかったな。」と言うと、大笑いだ。あれがあれば、罫書き線に沿って切るのは訳ないし、様々な局面で役に立ったろう。

 鎮痛剤は3回分しか出ず、その後の痛みはかなりひどかった。3日間全く動けず寝ていた。好きなメンデルスゾーンの歌曲を100回ほど聞いた。目を瞑っていると、頭の中で 3D の設計図が出てくる。ターンテイブルの機構部分で悩んでいたが、3日も考えると、非常に良い案ができた。片眼でスケッチを描いて保存した。
 頭の中では、裏側からも簡単に見ることができ、下手に現物を見るよりも発想が豊かになることに気が付いた。この方法を、今後活用したい。


2017年06月17日

続 Model Railroader 1000号

 時を経ても価値のある記事、というのはある。筆者にも思い出がある。この記事のおかげで開眼したというものがあるのだ。

 筆者にとっては、Walk Aroundの記事である。その概念を知るまで、パワーパックで機関車をコントロールするものだという固定観念から抜け出せなかった。
 それが拭い去られてしばらくして、RMC(Railroad Model Craftsman)でSWAC IIの製作連載記事があった。すぐに基盤を注文し、日本製の部品でそれを作り上げた。
 たかだか7mほどしかない線路であったが、スロットルのジャックを差し替えてウォーク・アラウンドを実践した。それを見に来た魚田真一郎氏が、すっかり虜(とりこ)になってしまった。もう一台作って、それで遊んだ。
 我々は、日本で最初のウォーク・アラウンド実践者であろう。

 日本では相も変わらず、細密加工した模型を賛美している。走るかどうかも分からないものを鑑賞しても仕方あるまい。模型雑誌の記事を読んでも、走行性能を上げる話など、どこにもない。

 随分前の話だが、ボールベアリングをHOのギヤボックスに入れる話が載った。ウォームギヤのスラストに耐えるよう前進側の当たるところを2重にしている記事であった。残念ながら、大きなスラストは急停車時に発生するので、どちらかと言えば、逆転側を2重にするのが正解だった。一つでも壊れはしない。よほど強い力が掛かっても大丈夫だ。ただし、ベアリングのハウジングが、ガタガタだと弱いだろう。滑り嵌めできっちり作るべきだ。それをせずに、2重にするという発想がまずおかしい。その原稿をそのまま載せてしまうというところが、TMSらしいところである。
 たまには、模型界を引張るという気概を見せてほしいものだ。

 目の手術を受け、一週間の安静を言い渡されました。しばらく休載します。

2017年06月15日

Model Railroader 1000号

MR1000th Model Railroader の 1000号 を見ている。
「鉄道模型はこうなる」(The Future of Model Railroading )という記事が興味深い。この種の記事は、TMSではほとんどないところが悲しい。

  game changer (流れを変えてしまうもの)はDCCのようなコマンド・コントロールとサウンド・デコーダであるという。細かいディテール・パーツの発売などではない。新しいFシリーズの機関車の発売でもない、と書いているところには笑ってしまった。要するに細かいディテールなどを気にする人は、少なくなったということだ。

 今までは線路を流れて来た電子(電流と言わないところが面白い)で動いていたが、バッテリィで動く機関車が、いま調子良く使っているDCCと同様に動かせればよい。問題は電池容量である。HOの燃料タンクくらいの大きさで、1、2時間動くものが既にある。重連しているダミィの機関車の中に積めれば、もっと長い時間動く。充電の方法を考えれば、電池を外さずに充電できる。(もう少し踏み込んで書けば良いのにと思う。)

 Offboard sound (スピーカを車輛から外したサウンド・システム)要するに、スピーカを小さな車輛に積むのをやめて、線路からのDCC信号をサウンド・デコーダに直接つなぎ、その音声出力をヘッドホンに無線で送る、ということらしい。確かにいい音はするだろうが、機関車が向こうに行っても同じ大きさの音である。蒸気機関車についてはどうやるか分からない。
 O ゲージでは大きなスピーカが積めるので、それほど利点は感じない。 

2017年06月13日

本日、ブログ2000号

 表記の通知を受けた。思えばこの1000号は早かった。祖父江氏、土屋氏、吉岡氏の死去に伴う博物館の建設作業、伊藤剛氏の遺品の収蔵、雑誌への対応などで目が回るほど忙しかったので、「おや、また1000号?」という感じだ。

 以前は全く気にも留めなかった読者数を、毎月の集計でみている。毎日、正確に決まった数の人が読みに来て下さっていることが分かる。読者数の波がここ1年、全く同じである。決まった数のフォロワーがいるということは、評価が確立されたということであろう。筆者の提唱することにご興味のある方が、一定数存在するということであると解釈している。

 筆者のポリシィは一貫している。
摩擦の少ない車輛を、高効率の機関車でたくさん牽き、重量感のある動きを再現させる。」
 それだけである。それを実現するためなら、何でもする。つまらぬ(と言っては失礼か)ディテールには凝らない。ただ、見えるところはそれなりに処理する。見えないところはすべて無視する

 博物館を見せてくれという要望はかなりあるが、今のところ、ほとんどの場合お断りしている。セキュリティがまだ不完全で、大切な収蔵物に事故があってはならないということもあるが、それよりも、見学者に割く時間が惜しい。その時間を製作に振り向けたい。
 それとターンテイブルが未完成で、お見せできる状態ではない。早く完成させねばならない。


Recent Comments
Archives
Recent TrackBacks
Categories
  • ライブドアブログ